音楽を食べていくよ!

音楽以外も食べていくよ。

R.I.P.チバユウスケ【今日の吸収 #221】

おはようございます。

昼ごろ飛んできました。

18ですし、後追いも後追いでニワカですが、好きでした。

(以下敬称略)

3年前、退屈な学校生活で唯一の光だったともいえる音楽。軽音楽部でギターを手にした私は、日々のフラストレーションを開放させる衝動的なものを求めていました。そんな私にとってカッティングギターは魅力の塊でした。サジェストに「カッティング」と打ち込みまくり見つけた『シャンデリヤ』。どんなものかといざ聴いてみると、まずは躍動するクハラのドラムが飛び込んでくる。いつ聴いてもワクワクする叩きっぷり。そしてすぐにアベの鬼カッティングが合流。稲妻に打たれました。素早くもタイトでパワフル、理想的だと思いました。ただ、衝撃はこれだけで終わらず、ブルージーなハーモニカにぐわんと現れたウエノの図太いベースでもう一発、ブレイクで空を裂く嗄れたチバのひと声に次ぐキメで一発。ここまで詰め込まれたイントロに何を言おう。

その後も、カッティングギターだけでなく、鳴っているすべての音がカッコよかったんです。曲を聴き終えるや否や『High Time』を頭から再生し始めたのを覚えています。

こんな出会いからしばらくして、The Birthdayの存在を知りました。YouTubeTMGEのライブ映像を観まくっていたからか『さよなら最終兵器』のMVがおすすめに。これがすこぶる良かったんです。ガレージロックの美学はそのままに、TMGEとは違ったロマンチックな雰囲気を纏っている。何よりチバのボーカリスト・作詞家としての凄さを再認識しました。

やさぐれた行き場の無さ、暴力的な勢い、捉えどころのない哀愁、純朴な可愛さ、静かな終末観…いろいろなニュアンスを多彩に描き、時には破裂寸前にまで鋭く尖り、時には優しく諭すように歌い上げる。そんなミュージシャンシップも、立ち振る舞いも、見た目も、何もかもロックスターとして完成されていたと思います。

煙草で黒焦げた魂をそのまま削り出したようなその歌声と美しい詩は、私に何度も力を与えてくれました。ありがとう。今後もお世話になります。R.I.P.

 

- - - - - キ リ ト リ - - - - -

 

今日の「1日1ラ」は、00s・727位・Cormega『The Realness』!リリックみながら聴きます。

①ハープをフィーチャーした幻想的なビート。ルーズに乗せているが韻の踏みどころがわかりやすく滑らかな流れが見える。

HipHopを女性に喩え、数々の大御所をネームドロップしつつ歴史をなぞったリリックになっている。既に知っている例だとCommon『I Used to Love H.E.R.』、Creepy Nuts『阿婆擦れ』も同様のテーマ。

③フィーチャリング。まずはProdigyのバース。Cormegaより力の抜けた声質だが韻は同じくらい踏んでいる。Cormegaも負けていない。2:40~「deal」~「chill」まで踏みまくるところが気持ちいい。

④自らのバックボーンとこれからの展望をラップしている。生まれ育ったゲットーの状況が事細かに描かれている。冒頭「Mega man」という単語が聴こえロックマンじゃんと思った。

⑤信頼できる仲間について説いている。ドラッグディールの話もしているが、あまり詳しくないのでよくわからなかった。バース終わりに言う「are you my n**」(タイトルでもある)は「お前はダチだよな?」みたいな意味だと思われる。

⑥スネア一発からの入りがカッコいい。意思表示みたいな曲。

⑦死んだ仲間を「Fallen Soldiers」と喩えている。

⑧「analyze」て口癖なのかな。自分の過去についてラップしている。

⑨ビートがカッコいい。「I was born to rhyme」、ラッパーとしての覚悟が感じられるラインだ。1バース目のペンは比喩なのかまんまなのかよくわからない。今度はペンを女性に見立ててる?

⑩『威風堂々』みたいな力強いオーケストラをサンプリングしたビート。ウィンドチャイムが面白い。ジャイアンみたいなリリック。

⑪落ち着いたピアノサンプルのテンポの揺れが緊迫感を増している。ストリートの覚悟を語ったリリックとの相性も抜群。

⑬お洒落でカッコいい歌ネタ系ビート。東洋感がある。長年の友人であるTragedyと共にストリートでサバイブする強さをラップしている。

総合:ブーンバップ。攻めた内容は見られない(音楽面では)が全体的に聴き心地は良く安定したクオリティだと思う。やはりスラングというか薬物・銃の用語が全然分からないのですっと入ってこない部分も多々。

お気に入り:③⑩⑬

今日はここいらで、おやすみなさい。