音楽を食べていくよ!

音楽以外も食べていくよ。

のりたまパン【今日の吸収 #205】

おはようございます。

  • 💿Pantera - The Great Southern Trendkill (1996)
  • 💿Allan Holdsworth - i.o.u. (1982)
  • 💿Watchtower - Control and Resistance (1989)
  • 💿James Brown - Sex Machine (1970)
  • 💿KRS-One - Return of the Boom Bap (1993) 👀

今日の「1日1ラ」は、90s・703位・KRS-One『Return of the Boom Bap』

①アンダルシア進行の渋いベースラインが腹に響くカッコいいブーンバップトラック。スクラッチで色んな声ネタが飛び交う。Philly Hitも良いアクセント。

②籠ったアングラ感漂うビート上で動き回る暑苦しい声質がとても良い。フロウも踏みどころも分かりやすい。単語の頭を強く発声してるのも個性的で良い。いろいろネームドロップしてる。

③淡々としたビート。黒人差別問題に一石を投じるリリック。「Black Cop」と言われるとやはりBLM運動の発端を思い出す。

④一転してメロディアスで陽気にフックを歌い上げる。2バース目での早口フロウが特にカッコいい。最後の語尾「is」で踏みまくるところも気持ちいい。

⑤1バース目の頭、普通に歌っているブルースのような渋みがあって面白い。フックでは「I'm a blunt(=大麻)」と楽しげにラップしている。どういうこと?大麻みたいに中毒性があるぜ!ってことなのか、単に大麻目線の曲なのか。多分後者。

⑥ベースラインとウワモノ、歌のキーが全部ズレているのがもどかしい。切れ味がいいIll Willとちょっと粘り気があってルーズなKRS-Oneの対比が面白い。

⑦「Woop-woop!」とサイレンの音を模した掛け声。「overseer」を早口で繰り返してスムーズに「officer」になるところめっちゃ面白い。3バース目のレゲエっぽいフロウも好き。リリックの内容は③と同じく黒人差別について。

⑧ゆっくりなビート、声にはライブ感のあるエコーが掛かっている。やはり3バース目がレゲエ風だ。

⑨あんまりドラムに寄せてない、声っぽさが強いボイスパーカッションのビート。バース毎に「イキった結果殺人事件を起こしてしまう」ストーリーが語られる。「友人はちゃんと選ぼう」というメッセージ?

⑩このがなりフロウかなり好き。レゲエ度強め。リリックはよくわからない。

⑪リリックは結構ふざけている?ところもあるが出音が気持ちいいので関係ない。

⑫クラックコカインを求める女の話。「The girlies is FREEE-EEE」「"P" Is Still Free」より、「The girlies="P"」。Pとは?

⑬ブンバイバイ。3バース目ではKid Capriがふらついたフロウで登場。KRS-Oneは4バース目で帰ってくるが3拍節のリズムを巧みに絡ませながらするっと締める。カッコいい。

⑭イントロで「Take a second」って言ってビートだけを聴かせる時間があるのが良い。逆に言えば1分半気持ちよく聴き続けることが出来るビート。リリックはアメリカに蔓延る宗教と政府の関係について激しいラップで批判している。凄まじいパンチラインの連続。政治家を悪魔(=the devil)と罵り、「キリスト教徒は何かにつけて悪魔を非難する割にハロウィンで悪魔の仮想してる」なんてパッセージは超辛辣。ビートも心地よくフロウも滑らかなので情報量が凄かった。

総合:クラシックなブーンバップ。痛烈な社会批判を豊かなフロウに乗せてスピット(使い方合ってる?)。シリアス一辺倒ではなくユーモアがあるところも好きだ。DJ Premierのビートはほとんど良い。

お気に入り:②⑤⑦⑬⑭

今日はここいらで、おやすみなさい。