音楽を食べていくよ!

音楽以外も食べていくよ。

初めて路上教習をしたら、車になった

 

アラームの力を借りることなく6時に起床。目覚めは良かったが、かゆかった。右の太ももに二つ、首の右横に一つダニの刺され跡を発見。2024年に入って初めての虫刺されだ。めでたい。ダニだって生きてるんですからね。みんなみんな生きているんだ友達なんだ~ということで。友達といってもなるたけ早く家から出て行ってほしいタイプの。

 

生活リズムを整える活動の一環として、ドラマ『SPEC』を朝に一日一話ずつ観ることにした。一話50分弱という長さなら肩の力を抜いて観られるし、人体のエンジンをかける時間としても丁度いい。そんなことを言っておきながら三話続けて観てしまった。ゆるしてくれ!!!続きが気になっちゃった!!!明日からはちゃんと一話ごとにするからネ!!!

 

主演は加瀬亮。常にクールで、時折見せる人間味が魅力。途中で椎名桔平が出てきてアウトレイジを思い出したり、ガラケーWiiなどの小道具で時代を感じたりするなど。もうひとりの主人公を演じる戸田恵梨香は不潔キャラながら本人の可愛さが勝っていて凄い。脚本というか演出の方も面白い。シリアスとユーモアのバランス感覚…手垢の付いた稚拙な表現で、もはや言うまでもないかもしれないが。

 

どうして2024年にもなって2010年放送の『SPEC』を観るのかというのは、ちょっと前に友人の勧めで『TRICK』を観てから同じ堤幸彦作品ということで気になっていたかららだ。ドラマでいうと現在放送中の『虎に翼』『光る君へ』も評判らしいことは知っているのだが、シンプルにそういう気分ではなかった。

 

午後は自動車教習所に行き、ついに初めての路上教習を受けることになった。点検だのなんだのを済ませ、エンジンをかけ、教習所の入り口を曲がって出る。ようやく箱庭から解き放たれた。車内は狭いけどとてつもない開放感を感じる。道路を走り始めて間もなく、何の変哲もない通行人が視界に入ってくる。ここで感覚が鈍ってしまった。運転の感覚ではなく認識の感覚が。外に出て「仮免許練習中」のプレートを付けた教習車を見るたびに、ランドセルと通学帽を身につけたピッカピカの小学一年生を見るときと同じような感情を浮かべていた過去の自分。今その教習車に乗っているのは誰だ。つまりどういうことかというと、通行人に気づいた瞬間に、私は、過去の自分が見てきた小学一年生になってしまったのだ!ワオ!信じられな~い!見られる側になっちゃっちゃ。

 

もし助手席に座っていたらこんなことにはならない。ハンドルを握って車と一体化していたからだ。あのとき、すずめ番号は、車の乗客ではなく車そのものであった。

 

今はちゃんと人です。