おはようございます。
- 💿Dream Theater - Systematic Chaos (2007)
- 💿Dream Theater - A View From the Top of the World (2021)
- 💿Lupe Fiasco - Drill Music in Zion (2022) 👀
昨日観た『ゴジラ-1.0』の、書けなかったこと。
特攻から逃げ、目の前で起きたゴジラからも逃げるだけだった主人公・敷島。橘からは呆れられ、荒れ果てた内地に帰ると隣人の澄子には「恥知らず」と罵られる。特攻隊になったら最後向かうべきは玉砕のみ、敷島はある時点まで生き延びたことを贖罪として背負っていきます。戦争がもたらす死生観の転換は恐ろしいものです。
戦争、なかでもとりわけグロテスクな神風特攻を取り上げつつ、作中で幾度も繰り返される「生きろ」という単語。
と、こんなことを考えていたらZAZEN BOYSの新曲『永遠少女』が。
この曲の歌詞にも「1945年」から始まる、具体的に戦時中の一コマを描いた箇所があります。時勢によるものなのか、単なる偶然ではないでしょう。
まずはその直接的な表現。
かつての記憶と妄想を揺蕩う青春の「少女」や冷凍都市の「少女」ではなく、冷凍都市以上に狂った戦地で死んだ「少女」、女性の誰しもが持っている永遠の「少女」像を捉えていること。それでもなお少女は笑っていること。これまでになくポップでキャッチーなサビに、トニックが出てこない諸行無常の2コード。
かなり異質な雰囲気、差し迫る空気をひしひしと感じます。
ついさっき上がったばかり、BOSS THE MCの肉薄したラップも同じく。
- - - - - キ リ ト リ - - - - -
今日の「1日1ラ」は、80s・307位・Lupe Fiasco『Drill Music in Zion』!まだ1stしか聴いたことないす。有名ですが『Kick, Push』好きです。
①ふわふわしたオケ。イマイチ意味が読み取れないが、コンクリートジャングルとか言ってるしゲットーについて喋ってるぽい。
②サックスが柔く広がるオールドスクールなビート。
③ウェットな加工はそのままにトラップビートに移行。キャッチーなフック。さっきよりタイトでキーの合ったフロウが気持ちいい。2バース目、同じ韻を踏み通す中でゴルゴ13が出てくる。アウトロでは曲調が変わり女性ボーカルに交代。
④ゆったりとしたシャッフルのトラップビート。語尾を誇張気味に伸ばした入りが面白い。「ヤクザ」「吸血鬼ハンターD」とか言ってるし日本アニメ好きなのかな?
⑤アナログクリッパーを掛けたような音質。3バース目で解ける。the mollはおそらくアクセサリーショップのことを指していて、宝石とかブリンブリンとかそういうものに対しての批判が伺える。
⑥薄暗くジャジーなサックスが目立つブーンバップ。画家とパトロンの話。情報量が多くて処理できなかった。「折り紙の鶴」というワードがある。
⑦ビートが良い。タイトルは大阪なおみのこと?バース2ではマルコムXを乱発する。敬意の表れなのだろうか?「Malcolm Xbox」「Malcolm X-Wing」で笑ってしまった。
⑧表題曲。Lo-Fiでフェイザーを通した広がりのあるビート。
⑨イェイイェイ。女性ボーカルのフック。今までより詰め込んだフロウ。「Life is a sine wave」て山あり谷ありてことかな?洒落ててカッコいい。2バース目では残酷な状況を語り、3バース目には怒涛の日本ドロップが。「Domu」=童夢?
⑩「ラッパーは死にすぎ/撃たれすぎだ」。まっすぐ言ってる。黒人ラッパーの現状を「嘘であってほしい」と歌っていて、現在の暴力的なシーンに辟易している様子が見て取れる。いままでキリスト教の話題も出てきていたので分からなかったが、4バース目でムスリムだと確信した。
総合:メロウで落ち着いたジャズのビートに硬派なラップが乗っかる。メロディアスなフックも多く聴きやすいコンシャス・ヒップホップ。ステレオタイプ的な黒人ラッパーを批判するような内容になっていると思われる(半分もリリックが読めていないので全然分からないが)。1stよりかはビートの主張が弱い。日本文化に親しんでいるっぽい。
お気に入り:③⑦⑩
今日はここいらで、おやすみなさい。