音楽を食べていくよ!

音楽以外も食べていくよ。

落ちるピアノ【今日の吸収 #183】

おはようございます。

  • 💿Polyphia - Remember That You Will Die (2022)
  • 💿Tim Hecker - Ravedeath, 1972 (2011)

ブルーライト浴びまくりの生活が災いしたのか、昨晩~早朝にかけて過去最大レベルのビッグ頭痛が起きてしまいました。私はもともと偏頭痛持ちなのですが、それより倍強い神経痛みたいな感じでした。頭が心臓になりました。夜に頭痛が来た場合、薬も飲まずすぐ寝る→朝起きたらスッキリ!といったゴリ押しで年々乗り切ってきた私ですが、今回は流石にイブに頼らざるを得ないPAINでした。今現在は何ともないです。

今日の「1日1ラ」は、10s・63位・Tim Hecker『Ravedeath, 1972』Tim Hecker以前『Radio Amor』を聴いていたようですが、そこまで印象に残っていません(感想も雑だし…)。今回はどうだろう。まずジャケットがかなり良い。

①トランスゲートがかかったシンセがいる。粗い歪みの音が良い。ひたすら点滅。②臨場感ある物音がかすかに聴こえる中、シンセ?が辺りを包み込んでいく。柔和な音色が金属的なニュアンスを帯びていく。その上に悲壮感溢れるピアノの雨がスーパースローで降ってきて跳ね返ったりする。③そのまま続く。雨は止んで、四角く切り取られたオルガンの音にバトンタッチ。単調で無機質な羅列にも生気を感じる。少しするとノイズの濁流が見えてくる。一度プツンと切れてノイズを追い越しリスタート。④するとピアノが再び顔を出す。今度は雨ではなく一つにまとまっている。永遠に反射し続ける催眠的なシンセ、そしてノイズが重なっていく。一度は震えだすも次第に落ち着きを取り戻し、最後は静かに消えていく。⑤ただ水中。一瞬何か通り過ぎるだけ。「No Drums」…別にいままでドラムなかったけど。⑥きらめくピアノ。幾重にも層を積み上げ宇宙に向かっていくような。高くまでいくとまっすぐだった音が揺らぎ始める。だんだんとハーモニーの全貌が見えてくる。⑦ハーモニーは止み、ピアノに日が当たる。結構ぼやけている。⑧タイトルの1978年とは。シームレスめに始まったからいままでが1978年だったのか?アルバムタイトルは72年だし時を順行しているのは確か。耳鳴りのような高音と心地よいドローンサウンドが入り混じっている。ギターの弦がこすれる音とボディを叩く音が聴こえてくる。⑨時は過ぎ、1980年…。不吉なタイトル。オーケストラが虚ろに響き渡っている。⑩実質ラストトラック。力強く押される鍵盤に霧がかる風景。⑪途切れ途切れの旋律が痛々しい。ひたすら弾き続ける。パワフルなタッチに戻ったり。雨になったり。⑫切なく縮こまっていく。トランスゲートのシンセが薄く見える。ふわっと空に霧散する。

総合:Lo-Fiダークアンビエント。今にも落ちて崩壊するであろうピアノを映した印象的なジャケット。『The Piano Drop』から始まり自虐的にも見える曲名もちらほら。シームレスに繋がる曲目、そして何よりその陰鬱で錆びたサウンド。現代芸術にも似た感覚を覚える。無残にも殺されたピアノの走馬灯、魂を描いたと解釈した。とても良い。

昔この動画を初めて観たときの気持ちもこんな感じだった。

お気に入り:②③④⑪

今日はここいらで、おやすみなさい。