音楽を食べていくよ!

音楽以外も食べていくよ。

こんにゃく【今日の吸収 #201】

おはようございます。

今日の「1日1ラ」は、832位・Pure Reason Revolution『The Dark Third』

①すぐ消えるクワイア。丸く曇ったベースがポツポツと置かれ、ギターがドリアン調のアルペジオを奏でる。ゆったりと甘美なスライドギター。スネアの音がとても良い。ベースは動かずモーダルな空気。ややPink Floyd感がある。ドリアンのせいか。

②シームレスに移行。トップノートの半音移動でじわじわと温度を高める。長いイントロを経て女性ボーカル登場!マイナーペンタでどこか民族的な響き。まだコードのルートは動かない、それでも同主調への一時転調で明るくなったりする。1:44~ハーモニーが活発に動き始める(4362進行)。モダンなギターも左右を取り囲み一気に盛り上がる。男性ボーカルと旋律が重なり美しく響き合う。物悲しいイントロ部分が再び提示されそのまま次の曲へ。

③コードは同じくしてシンセが8分間隔でピポピポ鳴り始める。今度は男性ボーカルが新たなメロディを歌い出す。やはりDドリアンが出てくる。ドラムやギターのストロークは次第に軽快さを増し、聴きやすくポップなロックサウンドになっていく。せりあがるシンセ、階段進行も使いさらに前進。もごもごした効果音で一度演奏が途切れる。

④テンポが落ちサイケ空間に突入。飛び回る柔らかい電子音、ドラムにはエコーがかかっており少しダブっぽい。クワイアも逆再生なので異世界感が強い。ギターが鳴り始めるとドラムが力強くビートを刻み始める。ここからは元に戻る。ギターの開放Dがロックでカッコいい。ゴスペルみたいなハーモニーで分かりやすくドミナントモーションしてくれる。一旦静かになってから男性ボーカルが独りで1小節単位のフレーズをオスティナート。だんだん声部も増えゴージャスになっていく(こういうの名前付いてそうだけどわかんない)。そしてメジャーになり少し明るく進んだのちカマされるまっすぐなギターリフ。タタタ、タタタと上昇していくクロマチックなメロディライン(Zeppelinに似てる曲あったけど忘れた)とストリングスが緊張感を高め、bVII→Iで開放。ここまでの流れチョー良い。サイケ空間を経由し…。

⑤キーが半音下がりDbマイナーに。穏やかな鉄琴、スタンダードなハモリで安定した雰囲気。そんな中シ♭→ドの原始的でパワフルな動きを繰り返し、スピードアップし盛り上がっていく。普通。

⑥再びキーは変わりAミクソリディアン?ドラムはスティックとハイハットの細い音だけ。ファルセットも織り交ぜて優しく歌い上げる。メジャーとマイナーを結構頻繁に行き来するが違和感無く自然。マイナーに落ち着いたと思ったらドラムとギターが沸騰、ストリングスも加わり急激にヒートアップする。

⑦Fマイナー。今までとは毛色の違う6/8拍子、そしてクリアで透き通ったサウンド。隠し味程度のオルガンも良い。威勢のいいシンフォニックロック?シンフォニックといってもストリングスパートは結構薄いけど。

⑧Dマイナー。弱めのドラム。チキチキエレキハイハット。先ほどと同様ストリングスをフィーチャーした豪勢なサウンドで平凡なメロディ…あれ、消えちゃった。鳥のさえずりを挟みストレートなロックサウンドが展開。それでもちょっと飽きてきた。アウトロでピアノが現れ最後の曲への膳立てをする。

⑨Dマイナー。トライアドをなぞり上行、レの音を早くから使ったりと今までとはメロディの方向性が異なる。ドラムもタムが多めでパワーを溜めている感じがある。音数も増え、中盤でいち盛り上がり。ダマ気味。…そのままもう一段階ギアが上がることは無く、不完全燃焼感を残しつつ終わってしまった。最後もIとImを交互に弾き、ぼやぼやしたまま…。

総合:全曲ほぼシームレスに繋がった『狂気』式プログレロック。サイケな前半はクオリティが高いが、後半に行くにつれ曲構成もメロディも平坦で味気無くなってくる。ヒネリの少ないペンタ基調フレーズが多いから?

お気に入り:②④

今日はここいらで、おやすみなさい。