音楽を食べていくよ!

音楽以外も食べていくよ。

Dos Monosの話【今日の吸収 #88】

おはようございます。

  • 💿冥丁 - 怪談 (2018)
  • 💿UVERworld - Enigmasis (2023)
  • 💿Meshuggah - Chaosphere (1998)
  • 💿SiM - Seeds of Hope (2011)
  • 💿Saxon - Strong Arm of the Law (1980) 👀

だいすきなHipHopアーティストであるDos Monos
聴き始めたのは約2年前の高2ごろ。『蓋』というモキュメンタリー深夜番組で知りました。『eveのすべて』みたいな雰囲気だったのでおっ!と思いネットを泳いでいると『OCCUPIED!』のMVに辿り着きました。

これにビビビッ!と来たわけです。千鳥足のアシッドなビート。冒頭スキンヘッド、のぬらりとしたカッコいいラップでがっちり掴まれ、Taitanの逆再生みたいな超絶フロウでパンチドランク、荘子itの説き伏せてくるような低音リリックでノックアウト。でございます。

私がそれまでに聴いてきた日本語HipHopは「マリファナ最高~」「俺ら最高~」「パーティ楽し~」「やりまくりだぜ~」「確かに肩当たった悪かったって謝ったのにちょづいて来たお前が甘かった*1」みたいな曲ばっかり。私の沈み気味な自己肯定感を、HipHop特有のギラギラを「取り入れ」ることでどうにか保っていました。普通にノリノリになれるしカッコいいのですが、遠く離れた世界で生まれたある意味ファンタジー*2のような音楽でした。
それに対してDos Monosのリリックのテーマは、世界史に哲学に映画や文学などの芸術…もちろん音楽も、そしてユーモア。一筋の光!オラオラ0のナード感に親近感が湧きました。彼らは超オタクなので私如きでは「元ネタ」の守備範囲の広さには追いつけませんが、それでも面白くて聴き続けています。

Dos Monosにハマった要因はもちろんスタンス以外にも、私が好きな「オールドスクール」な音楽性だったというところがあります。ブーンバップのビートだけでなく、ルーズな乗り方をしたり、頭韻・脚韻を細かく踏んでいたりと随所にそのような要素がみられます。アヴァンギャルドでありつつ馴染みやすいものでもあったんですね。
…おすすめアルバムはDos City』『Dos Siki』。後者はEPなので短いですが密度は濃いです。

 

そんなDos Monosが限定ライブアルバムを発売!同じく限定500枚、サブスク無しアルバムである『だんでぃどん』は日本SF小説の重鎮作家・筒井康隆をゲストに迎えているということだったので流石にビビり、買ってしまいました。今回のこれはライブアルバムだしいいかな…と思ったらなんだか魅力的なビジュアルをしている。

 

 

コロナ終息以降、各所で使われなくなりジャンク品化したアクリルパネルを加工してつくられた、アクリル解体盤内に収録。(ツイートより)

 

へえー。コロナ禍の時代性をパッケージングした芸術作品になってるんですね。(Dos Monosは)レベルの高い合格点を越える作品 オールウェイズ出してくれる。シェイプレコードみたいな感じではなくアクリル板に書いてあるURLから音源を入手…といったものだそう。
曲目も申し分ない。私が好きな『Aquarius』『Y』『Headhunters』が収録されておる。そしてミックスはかの有名なIllicit Tsuboi!『だんでぃどん』を一通り聴いたときにも彼がミックスした*3『DOG EATS GOD』が明らかに聴きやすく(歯擦音も緩和されていて)ビートとラップが一体化した自然な音像になっていたので、とても期待できます。

うーん迷う!いまんとこ保留で!

ちなみに『DOG EATS GOD』はシングルカットされているので是非聴いてみてください!Dos Monosの音楽性がよくわかる曲だと思います。

 

- - - - - キ リ ト リ - - - - -

 

今日の「1日1ラ」は、80s・354位・Saxon『Strong Arm of the Law』!有名NWOBHM(ニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティッシュヘヴィメタル)バンドの1つですね。NWOBHM系統はまだIRON MAIDEN、VENOM、Motörhead辺りをひとつまみくらいしかしていません。

めちゃめちゃ音質悪い!タイトルはSteppenwolf『born to be wild』の引用かな?ギャロップリズムを取り入れたカッコいいロックチューン。透き通るボーカル。聴きやすい。だんだん音質が良くなってくるのが謎。そういう編集なのか?ギターソロはハーモニクス効きまくり。②音質は普通になった。さっきのはやっぱり編集だったらしい。音は弱いものの現代に通ずる叙情的な曲調。③ロックンロールのノリ。イントロの徐々に盛り上がる感じが良い。④かなり丁寧な演奏。3:05からの下降ラインに痺れる。⑤相変わらずキレキレの演奏。せり上がってくるベース好き。⑥スローテンポでもゴリゴリロック。素直にカッコいい。今となってはベタベタのベタな音使いだが、ここまで硬派だと思わず頷いてしまう。⑦ギターはストレートなのに対し、ドラムのキックはハネ気味なことがわかる。リズムの合わせ技で生まれる独特の疾走感。⑧ベースとドラムで静かに始まる。シンプルなリフ。だんだん盛り上がる。長いわりに普通の曲。ソロの入りはカッコいい。

80sともなるとこれくらいタイトな演奏は当たり前になってきた時代ですよね。そこまで凄いという訳ではないです。リフもカッコいいはカッコいいんですが、かなりまっすぐなリフなので色味に欠けますね。

NWOBHMが嫌いなわけじゃないです。メイデン『The Trooper』はイケてますし、『Motörhead『(We Are) the Road Crew』のリフはシンプルながらかなり好きです。軽音部のライブで既存曲のソロの最後をこのリフに改造してましたし!

お気に入り:②③④⑤

今日はここいらで、おやすみなさい。

*1:『また不定職者 feat BES,漢』

*2:フェイクだと言っているわけではありません

*3:『だんでぃどん』のクレジットには「Illici@ RDS Toritsudai (track 16)」と書いてある