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少し肩の力を抜いて初Meshuggahの話【今日の吸収 #3】

私には少し完璧主義なところがあります。「今日の吸収」は楽に書こう、軽い日記レベルにしようと自負していたのですが、やはり性には逆らえずBABYMETALの記事では2500文字、Joy Divisionの記事では5000文字も書いてしまいました。このまま完璧主義を続けているとブログの更新が滞ってしまう、そう思った私はこの「今日の吸収」をもっともっと肩の力を抜いて書くことにしました。これからは文体もよりラフに、感じたことをそのまま書く主観的なものになります。癖をなおすという行為はなかなか難しいものですが、頑張っていきます。

さて、今日のテーマはMeshuggahです。このバンドを知ったのは去年の夏、YouTubeのどこかのコメント欄で「初見は4/4拍子だと分からない曲といったらMeshuggahだよな。『Clockworks』なんてヤバいよ!」といった旨のコメントを見かけ、実際に『Clockworks』を聴いてみたとき。第一印象は「デスボイスとザクザクしたサウンドかっけ~!…でもどうやってノるのが正解なの?これが4/4??」でした。バンド名の由来はイディッシュ語で「イカれた」「狂気の」を意味する単語からだそうで、その変態・バカテク・プログレ・ミニマル・メタルな音楽性を端的に表現しているぴったりなネーミングだと言えるでしょう。

youtu.be

ノり方の正解を見つけるために本人たちのライブ映像を観てみました。すると、スキンヘッドのボーカルは足踏みを、老練の魔術師のようなギタリストはヘドバンを一定のリズムでしているではないか!

youtu.be

当時は訳が分かりませんでした。どうすればいいんだ!そこで見つけたのがYogev Gabay氏によるこの動画。

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『Clockworks』のリズムを、手作り感溢れるコミカルなビジュアライズで解説してくれてる!なんと親切なお方。私はこの動画のおかげでこの曲をほぼマスターすることができました。 Yogev Gabay氏の動画では②(16分音符2個の長さ)と③(16分音符3個の長さ)だけで『Clockworks』のリズムを分析しています。彼の動画を参考に、以下に最初のリフのリズムがどうなっているか改めて書き起こしてみます。

polymeter analysis

16分音符で換算すると綺麗に4/4の8小節に収まることが分かります。(ちなみにYogev Gabay氏の動画では最初のリフの最後が③であるはずが②になっています)最初のリフだけでなく、動画内でみられるRiff#1~5まですべてが4/4に収まるのです。だとしても、複雑なリズムであることに変わりはありません。彼らはなぜ4/4のリズムで拍の頭を捉えながらヘドバンができるのでしょうか。その謎を解くため、私はギターを用意しました。何をするかって、そう、コピーをするのです。しかし私のギターはMeshuggahと違って6弦です。7弦や8弦を買う訳にもいかないので、荒業ですがピッチシフターで11半音下げ(笑)をしてコピーに臨みました。(アタックが悪く変な音が出ますが仕方ないです。TAB譜はSongstarrのものを参考にしました。)

ポリメトリックという凶暴な暴れ馬に振り回されながらも、6時間くらいかけてバッキングギターのパートを弾けるようになりましたが、それでも彼らのように4/4でヘドバンをしながら弾くことは不可能。ここでギターを手放し、フレーズを記憶した状態でリスニングしてみると、コピー前より明らかに見通しが良くなったのが分かり、4/4で手拍子をしながら何度もヘドバンチャレンジをしてみました。そこで私がさらに見通しを良くするために掴んだものがあります。「シンバル」です。『Clockworks』においても、一部パートではシンバルがメトロノーム的な役割を果たしているので、慣れるまでは意識すると良さそうです。また、「体内で8分/16分刻みのメトロノームを鳴らしながら聴く」というのも疲れますが超効果アリです。初めのうちは何度も拍の頭を見失って迷子になったり、常に集中していなければいけないのでかなり疲れますが、そのうち無意識で頭が動くようになります。私はギターのフレーズを記憶した後50回くらい聴いてやっと無意識に近い感覚でノることができるようになりました。

今でも『Clockworks』はノれます。歯数の違ういびつな歯車が廻り回ってズレるも、また同じ形で噛み合う瞬間のカタルシス!まさにClockwork。濃密な7分間を堪能できます。でも、私はまだ『Clockworks』しか攻略していません。他の曲も頑張りたい。。とりあえず今の自己流Meshuggah攻略方法としては、

  1. フレーズのパターンを記譜・記憶する
  2. フレーズを意識しつつ4/4で体を動かしながら聴く(シンバルを頼りに)
  3. 8分/16分で刻みながらフレーズのズレを楽しんで聴く

といった感じです。次は『Bleed』か『Born In Dissonance』かな。…結局3000文字弱までいってしまいました🙄。やはり癖をなおすのは難しいみたいです。