音楽を食べていくよ!

音楽以外も食べていくよ。

無色透名祭Ⅱありがとうございました【今日の吸収 #191】

おはようございます。

  • 💿Rakim - The Master (1999)
  • 💿Eric B. & Rakim - Paid In Full (1987)
  • 💿Sturgill Simpson - A Sailor's Guide to Earth (2016) 👀

無色透名祭Ⅱ、終わっちゃった!大規模なイベントの参加者の一人になることができてとても嬉しかったです。私の曲はこちらです。

「再生数が多い順」でソートして58ページ目にありました(16時現在)。全体で152ページあるので、中央値より多いということでしょう。ありがたい限りです。ニコニ広告もありがとうございました。

1万再生を超えた曲は30曲もなく、割合で言うと全体の1%にも及びません。しかしクオリティは粒揃いなので、やっぱりこういう人たちは運だけでトップにいるわけじゃないんだなと思ったり。

といっても、オリジナル曲をニコニコ動画に投稿したのはこれが初めてで比較対象が無いため、再生数についてそこまで思うところはありません。曲に対して純粋に色々なコメントがもらえたことが何より嬉しかったです。

曲については、走り書きします。

まずはギターをフィーチャーしたエレクトロポップにしようと思い制作に着手。付点8分ディレイ+アルペジオを使って曲を作りたいという願望が前からあったのでそれを軸に作っていきました。ミソラ~ミソラ~とあからさまな四七抜きを使い、間を取ったメロディにしました。ギターソロは平沢進からのインスピレーションを受けています。

雰囲気をガラリと変えようとした間奏。シューゲイザー的音響に『God Only Knows』っぽい4声のコーラスワークをくっつけて過剰なノスタルジーを演出してみました。

そのあとブレイクを挟み最初のメロディに戻るのですが、もともとの4拍子=16/16拍子と3連フィーリングの5拍子=15/16拍子のポリリズムになっています。バース末では5拍子を強調しつつ『Getting Better』のオマージュを入れ込み、ノイズ/インダストリアルっぽくグシャグシャに、そして極端に音数の少ない落ちサビ(イントロの再現部)。非常に雑。アウトロはTOOLサウンドにカルターナカ音楽の縮小する拍節構造・Tirmanamを盛り込みました。

反省点はミックス。全体的にアンバランス。特にギターの中低音、落ちサビのピアノ、アウトロのライドとかおかしい。盛り上がりまたはカオスさを演出するとき(に限りませんが)、迂闊に音数を増やしまくるのはやめようと思いました。リファレンスもちゃんと決めてから作ります。

では、少しですが食らった曲を紹介。

  • 『小節線に8拍の遅れ』
    フロクロ『ことばのおばけがまどからみている』を思い出す掛け合いですが、この曲は韻の硬さが最上級の「子音踏み」。原音として鳴らされた文章が同音異義の形で8拍ディレイするという美しい構成になっています。
  • 『上人**阿闍梨色色即即穹穹籬阿呆踊』
    ギリギリ歌詞・ハーモニーが聴こえるレベルまでエクストリームに歪んだポップナンバー?です。IDM的なグリッチ効きまくりのドロップがカッコよすぎる。合成音声の必然性も感じます。
  • 『幾何学』
    映らないゲームのプレイ画面。映像を制限するレギュレーションを逆手に取り、受け手に自由な解釈を与える素晴らしい発想です。私も「この」「あの」とか言いまくって指示語の対象をみせない曲を作ってみようとか思ったんですが、ゲームをモチーフにするとは…。
  • 『プラネット・アビス』
    宇宙的で不思議なエレクトロポップ。8,9,10と増えていく拍子やLo-Fiに加工されたボーカルが機械的で洗練されたサウンドにマッチしてます。伝統的?な激遅音量注意も面白いです。
  • 『Smile^^Life Rhythmics』
    ドラム・ホーンセクションがカッコいい。軽やかなリズムはもちろん、Aメロのメロディックメジャーのような音使いも面白いと思いました。
  • 『見つけた』
    立体的にえぐってくるサウンド。色んな声がジグソーパズルの如く連なったり重なったり。とてもカッコいい。
  • 『Smiling!』
    教育番組のように純朴でミニマルな歌詞が好き。そして癒される。洒落てます。こういうセンスが欲しいと切実に思います。
  • 『ソレダケ』
    サウンドコラージュ的なバックサウンドがだんだん温かみを帯びてくる。ベースが何気にカッコいい。浮遊感のあるメロディも絶妙です。
  • 『†我は地獄より来りて混沌をもたらす者なり†』
    デスメタル。10秒という短さもハードコア的で良いです。
  • 『記号になるということ』
    クリーンギターが心地よいポストロック。歌詞・サウンドへのテーマの溶け込ませ方が素晴らしいです。鳥肌立つ!
  • 『アニマウィリデ』
    大地のエネルギーを感じる、アフリカンで力強いサウンド。途中の語りの言語が気になります。周りと被らないコンセプト設定に留まらず、雰囲気の作り方が本格的です。

とこんな感じです。面白かったです。

 

- - - - - キ リ ト リ - - - - -

 

今日の「1日1ラ」は、10s・614位・Sturgill Simpson『A Sailor's Guide to Earth』

①ヘリコプターみたいなアナログシンセと鐘の音がふよふよ。高音を美しく鳴らすピアノ。ストリングスが盛り上げる。ロマンチックな男性ボーカル。中盤までオペラみたいな感じだが、唐突にオールディーズ感が強く楽しげになる。②華麗なストリングス。しっとりとアコギのスリーフィンガー。ボーカルも優しく丸くアンサンブルを包み込む。スライドギターも切なげで良い。モダンで聴きやすいカントリーバラード。③歌う民衆の声。ハキハキしたミドルテンポと力強いブラス。ピアノとオルガンがちょこちょこ顔を出す感じ好き。ギターが超滑らかで最高。カントリーブルース。④船鐘がカランカランと鳴って始まる牧歌的なナンバー。典型的なカントリーの雰囲気。途中でめっちゃ日本の地名が出てきてビビったwそのまま韓国、シンガポールなどを通りアジアを渡っていく。ラスサビの盛り上がり好き。⑤えっ、Nirvanaの!?もちろんカントリー風味なので雰囲気が全然違うものになっている。あまりにカラフル過ぎて納得がいかない。やっぱり気だるさがあってこそだな~。リッチすぎる。Richard Cheeseみたいなパロディだと捉えた。⑥マイナー調。ドラムが良い。音数の増え方が良い。歌は中盤で終わりそこからはソロ。ちょっと長い。⑦四七抜きなので演歌っぽくも感じる。伸びやかなベースやアコギに対して短く切ったギターが良い(地味だが)。デンデンデンデンと期待させてから来るサックスソロがとても気持ちいい。最後オルガンのロータリーが伸ばされるのも良い。⑧IとIIImを繰り返すイントロ。長調でも寂しい。「when I'm alone」の歌い方ふにゃふにゃで面白い。かなり感情が乗っていると分かる。今までよりシンプルなオケなのでボーカルの表現力が際立つ。シンセが蛇足だと思う。⑨波飛沫とカモメ。アップテンポでノリノリ。裏打ちハイハットが来て爆発した。テンション高めでかなり好き!極めて自然で豊かなダイナミクスも最高。そんな盛り上がるサウンドとは裏腹に歌詞はシリアスな反戦なのもGOOD。

総合:聴きやすいカントリー/ソウル。Nirvanaのカバーは微妙だがそれ以外はとてもクオリティが高い。息子に教えを説いたり船旅に出たりパートナーに対して感情を吐露したり、紆余曲折あって最終的には(サウンド的には)楽しく終わるといった元気をもらえる構成も良い。

お気に入り:②③⑦⑨

今日はここいらで、おやすみなさい。