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『犬神家の一族』観た【今日の吸収 #200】

おはようございます。

YouTubeで期間限定で公開されていたので『犬神家の一族』を観ました。「金田一耕助シリーズ」に当たるそうなんですが、そこら辺は全く分からないです。探偵モノの作品は小説なら江戸川乱歩の「少年探偵団シリーズ」、映画なら少し前に観た『Se7en』くらいしか通ってきてないので、とても疎いんですよね~。名探偵コナンとか何回も観たはずなのに覚えてないし。映画の名前自体は前から聞いたことがあったのでせっかくなら、ということで。

70年代の邦画は人生で初めて観たかも。流石に画質や特殊効果、ビックリ演出については流石に古さを感じますが、シナリオ(小説が元ネタなのもありますが)やキャラクターが立った個性的な演技は現代でも通用するクオリティだと思います。警官が短絡的に犯人を決めつけるときの「分かった!」というキメ台詞が個人的に好きです。カワイイから。謎のコマ落ち・モノクロ処理、言い争いのカットも独特で面白い。

カッコいい構図も。特に松子が琴を教わるシーンは対比が美しい(1:21:30~)。最後まで描き切らずそれでいて心温まる終わり方も洒落ていて素敵です。

そして劇伴音楽。冒頭の和風な感じでいくのかな~と思いきやその後の歴史紹介みたいなパートで音数少なめのフリージャズになって、フヨ~とシンセが目立つ曲が流れたり(『東京ブギウギ』が掛かる傍ら)、焦燥感のあるシーンではドラムをボカスカ乱れ打ちしていたりと、全然古くなかったです。大野雄二。チェックしておきます。

23日までの限定公開、24日からは続けて『リング』が公開されるようです。本当にありがたい。観ます。

 

- - - - - キ リ ト リ - - - - -

 

今日の「1日1ラ」は、00s・907位・Fennesz『Venice』Nice boat.なジャケットですね。

①ゆったりと感情が乗ったアコギのストロークにきめ細かい砂嵐。アンビエントかな。

②アナログ感たっぷりのLo-Fiなシンセがバグりつつ左右をうろつく。エレクトロなアンビエント。静電気もしくは花火のような電子音が心地よく耳元で弾ける。パチパチ。

③もにゅもにゅしたスライム状の音型。ずっと聞いていたい気持ちいいASMR。2分頃から引き延ばされたシンセが支配的になりドローン感が増す。

④静謐な電子音の海。奥深くから僅かに聞き取れるIM7→IVM7のループ。浮き沈みを繰り返す。たまに換気扇みたいになるけど雑音感ゼロ。

⑤短い波形のコピーが連綿と続き、リバーブでエネルギーがさらに増大する。音の出元はただ一つ、ギターからすべてが生み出されている。神秘的!

⑥フィードバックノイズの間奏。

⑦瑞々しいバチバチ電撃系の気持ちよさ。点滅するネオン管を想像する。後半に差し込まれるサンプリングボイスが電子音主体の世界観の中で良い味を出している。

⑧ノイズが気持ちい~と音量を上げていたら普通にデカいボーカルが入ってきた!全編インストじゃないんかい。低音で落ち着いたダンディな歌声なので、アンビエントの延長線上としてリラックスしたまま聴き通せる。サビらしきパートは特に良い。

⑨ジャリジャリした質感がたまらない。意外と他では聞けないレアな音かも。後半でハーモニーが明瞭になり、霧からギターが現れる。この雰囲気すごい好き。

⑩遂に加工が薄いクランチギターが登場。音響だけでなくハーモニーと演奏技術で魅せる。

⑪結構深めにビットクラッシュされたギターが爆音を鳴らし、中盤になるとノイズにバトンタッチし落ち着いたアンビエントモードに突入。高音がキンキンしているがギリセーフ。

⑫淀みない空気とすっぴんに近いアコギ。

総合:シンプルに気持ちEアンビエント。エレクトロでSFチックなサウンドの靄。⑦~⑨の流れは特に最高。

お気に入り:②⑤⑦⑧⑨

今日はここいらで、おやすみなさい。