おはようございます。
- 💿James Brown - 'Live' at the Apollo, Volume II (1968)
- 💿London Brew - London Brew (2023)
- 💿Candiria - Beyond Reasonable Doubt (1997)
- 💿Injury Reserve - Injury Reserve (2019)
- 💿OMSB - 喜哀 (2023)
- 💿Fugazi - In on the Kill Taker (1993) 👀
今日の「1日1ラ」は、90s・261位・Fugazi『In on the Kill Taker』!バンド名だけ知ってますけど、何やってるかはまだ知りません。
①リズムのグリッド線を成すプツプツ途切れたギターノイズ。ライドシンバルとタム、高音のベース。カッコいいバンドサウンド。ノイズの役割を終えたギターが荒々しくかき鳴らされる。ボーカルはパンク寄りで太く、叫び声と歌声を行ったり来たりする。bVI→bVII→Iで明るく突き進む。ジャンルはハードコアなのかな。
②スネア連打から勢いよく始まるハイテンポな曲。ボーカルが甲高くなった(さっきとは別の人か)。ちょっとグランジっぽい。キレがある切迫した演奏がカッコいい。
③おぼつかないメロディラインを奏でるクリーンギターとベース。「静」から始まりフィルで一瞬「動」が提示される。後半ではギターが段々歪んでいき、バンド全体で溜めたエネルギーを大放出。
④あまり聴かない揺れ方のギターがふにゃふにゃふにゃ、ドーン。冒頭から爆発。トライトーン跳躍だったり、ほぼ音程を伴わないシャウト。非常にパンキッシュ。チャッチャッチャンピオン。
⑤Meshuggah『Neurotica』を思い出すモノフォニーで真っ直ぐな4度上行の連打。その後ピタッと楽器は止みアカペラで歌い出す。弱々しくバンドサウンドが合流しすぐにボルテージを上げ「動」へ向かう。といったこれも「静と動」の曲。最後はもう一段階ギアを上げノイジーにうるさくなっていく。最初の4度上行をリプライズしてちゃんと終わる。
⑥クリーンギターがだるそうに弾き鳴らされ、ボーカルもだるそうに何か呟いている。嵐の前の静けさだ。爆発に身構えているとやはりブオーと歪みの雄叫びを上げ「動」モードへ。汚れていくサウンドの句読点としていったん大シャウトをかまし、フィードバックノイズと一定間隔で叩かれるフラムのスネアだけが残る。たまにドラムがオカズを入れるが、基本的にノイズがのたうち回っている。キルスイッチぽちぽち。最終的にノイズだけになる。アルバムの流れ的に休憩タイム。
⑦インスト。爪弾かれる2本の弦のパルス。優しいドラムと牧歌的なベースリフ。爆発しそうでしない。susコードもそのどっちつかずな空気をうまく演出している。ここまでが休憩。
⑧カッコいいドラムソロからスタート。「shut up!」て!マイナーなのに長7を取るギターの重なりがパンク。キャッチーなギターリフ、ベースラインがあって良い。
⑨スネア頭打ち、歪んだジャキジャキのパワーコード。のっけからハードコア全開だ。直球をやってもカッコいい。
⑩謎ノイズ。ちょっとヘンなゴリ押しフレーズを激しくかき鳴らす。グランジっぽい。次のバースでは7拍子に変わったりして面白い。
⑪『Instrument』と言っておきながら歌始まり。ボーカルにはコーラスエフェクトみたいなのが薄く掛かっている。普通は盛り上がるイントロ部分でスッと静かになり叫び声だけが残る。こういう裏切り方もあるか~。なるほど。そこからは「静と動」。高音シャウトから次第にノイズが混じり、激しく終わる。
⑫ゆっくりめ。陰音階みたいな冷めたギターフレーズからはポストハードコアのかほりを感じる。ベースが入り長調だとはっきりする。ヘッドピーンもカッコいい。力強いサビではAからFに下降するフレーズがあって良い。2度しか動かない最後のギターも余韻を感じられてとても味わい深い。
総合:それぞれのパートがまばゆく躍動するノイズロック/ポストハードコア。極端なダイナミクスはオルタナ/グランジ的でもある。曲構成のバランスが良くアルバムとしての完成度も高いと思う。攻める部分とストレートな部分があってどちらも楽しめる。
お気に入り:②④⑤⑪
今日はここいらで、おやすみなさい。