なるたけ遠くに逃避計画

THE ULTIMATE ESCAPE PLAN

Dissonant Death 親子丼

 

早朝、近所の犬のとんがった鳴き声が鼻提灯を破裂させた。犬は何も悪くない。ウルサイものはウルサイというだけで。結局音楽は色んな意味で避難所になる。外界の音があまりにウルサイ場合は、決まって密閉性のあるイヤホンの中に閉じこもることにしている。今日も変わらず。ひとまずOTOTOYNew Releaseで本日リリースしたてのホカホカ新譜をチェック。近ごろ日本のインディーをあまり聴いていない気がしたので、Cody・Lee(李)『最後の初恋』を選んだ。彼らの曲は恥ずかしながら《我愛你》しか知らなかったが、それなりに面白かった。歌詞とサウンド双方のキャッチーさを前提にプログレッシヴな展開や古臭いテイストを組み込んだ捻りがあって、アルバムの締めくくりでは額に皺をよせて人中を嗅ぐ表情(以下画像参照)を作りながら「悔しいけど良いな~」と思った。ボーカルの声質も初めは苦手だったけど、アルバムを聴き進めるうちに真っ直ぐで清々しいと感じるようになった。

 

額に皺をよせて人中を嗅ぐ表情

 

その後は、甘酸っぱく快活なエネルギーを補給したこともあってか、図書館で借りてきた新しい本を昼にかけて爆速で読み終えた。(戦後日本宗教の本、内容については返却してから書こうと思う。)爽快~。同時に先月から降りかかっていた読書イップスについての問題が解決したようでもあり、胸を撫で下ろしている。

 

 

 

不協和音デスメタル(Dissonant Death Metal)バンド・Ulcerateの新作7thフルアルバム『Cutting the Throat of God』も聴いた。本作はRYMにおいて、今現在レーティング数が600を越えていながらアベレージ4.06という驚異の高得点を叩き出している。これは全ジャンル総合の2024年チャートにおいてもトップスコアになる。放っておけない事態だ!!!!

 

…結果、平均的なそれよりクオリティが高いことは頷ける。しかし個人的には行っても4.0だろう。うーん、メタルへの理解と免疫はまだまだ足りないらしい。「平均的なそれ」の美学を見落としているっぽい。

 

続けて、Ulcerateのレビューで名前が挙がっていたGorgutsの高評価作『Obscura』を理解の手がかりとしても聴いてみた。これは3.95という評価に納得できた。開幕ビヨンビヨンギターの時点で口角が上がった。アプローチが多彩で、独特の妖しさまで兼ね備えている。かなり楽しい。これに比べるとUlcerateは綺麗にまとまりすぎていて、あまり面白味を感じなかった。Ulcerateの旧作で最も高評価な『Everything Is Fire』も確認したけどこれもピンとこなかった。

 

とはいえ、まだ一回しか聴いておらず変拍子のアレコレも把握できていないので、繰り返し聴いて自分なりに核に迫っていきたいと思う。

 

ちなみに、Gorgutsを聴いているときには親子丼を作っていたよ。

 

親子丼近影

 

親子丼の方が寄ってくるもんだから、この映りはしょうがない。