音楽を食べていくよ!

音楽以外も食べていくよ。

B級メタル映画を2本ほど【今日の吸収 #207】

おはようございます。

  • 💿Earth, Wind & Fire - I Am (1979)
  • 💿Metal Church - Metal Church (1984)
  • 💿💿Thin Lizzy - Thunder and Lightning (1983) 👀
  • 🎬Jason Lei Howden - Deathgasm (2015)
  • 🎬Jonas Åkerlund - Lords Of Chaos (2018)

映画二本観ました。まず『デビルズ・メタル』。ゾンビアポカリプス系のB級ホラーコメディ映画で、タイトル通りメタル要素が存分に盛り込まれています。AxCx、Cattle Decapitation、Triviumデス方面に偏っています。半分くらいしか分かりませんでしたけど。まだまだだな~と思いつつ楽しく視聴。(途中で出てくるRob Halfordの喩えの意味をどなたかご教授ください。)グロ描写は想像以上に気合が入っていて、一気にズバーン!と行かずじわじわ攻めるシーンでは特に解像度の高さを見せつけられました。カッコいいカメラワークも多くて面白い。『パンズ・ラビリンス』ペイルマンのパロディらしき敵も。そんな本格的な映像を中和するおふざけパートもしっかりあって満足度は高かったです。下ネタもたくさん。ちなみに主人公の相棒・ZakkはZakk Wyldeと無関係。

次は『ロード・オブ・カオス』。ブラックメタルの始祖・Mayhemの実話を基にしたサスペンス伝記映画。デスメタルを超えたドス黒いブラックメタルを作ろうとしたら、パフォーマンスのタガが外れていき終いには悲惨な末路を辿る…といった物語。Mayhemのことは2~3年前に自殺ジャケ、教会放火、ライブパフォーマンスなど断片的に知りましたが、今作を通してそれらの行為が狂気で出来た一本の軸の下に連なりました。この映画のグロ描写は『デビルズ・メタル』にあったようなコメディ/アクション的なものではなく、陰鬱でシリアス。ナイフ滅多刺しが2回もあった。生々しく痛々しい犯行の一部始終が流れ続けるので、かなり嫌~な気分になりました。とはいえ、なんだかんだ音楽史に残るムーブメントでもあるわけで、観て良かったとも思いましたね。

 

- - - - - キ リ ト リ - - - - -

 

今日の「1日1ラ」は、00s・493位・Thin Lizzy『Thunder and Lightning』

①宇宙船が通り過ぎるSE。ギター/ベースのユニゾンで速いフレーズ、スネア連打から前のめりに食ったハードロックが始まる。至って普通に聴こえる。掠れ気味のボーカルが渋いくらい。ギターソロもシンセソロもキャッチーなメロディと言うよりは速弾き、トリル、シークエンスなどのがFX的な演奏技法が目立ち、宇宙的なテーマには合っていると思う。カッコいいかは別。

②頭打ちスネアと弱起のフレーズでまだ前のめり。ハーモニーは平凡で面白味が無い。ギターソロは速弾きを前面に出しすぎてテクニック以外の面が見えてこない。そんな中ドラムの頭打ちが終始続いているのは面白い。

③落ち着いたクリーンギターの質感。スペーシーなシンセパッドがさらに空気感を整えている。サビのしっかり着地する感じは好きなんだけど、全然盛り上がらない。ドラムは2番サビが終わってもずっと静けさを保っている(しかもフィル一つない)。いつ盛り上がるのか気になる。ギターソロはやはり味気ない。最後まで同じテンション。なるほど??

④ベース単体→タム回し、ツインリードで奏でるキャッチーなイントロ。スネアの主張が強いこともあってちょっとディスコみたい。手ごたえがありそうだけど~サビ~!痒い所に手が届かない。ねっとりとしたコーラスには何とも言えない良さがある。

⑤ド直球にハードロックなリフ。これこれ~。言葉の切り方や押韻が爽快。とても気持ちいい。コードが浮き出るタッピングはキラキラしていてカッコいい。2:38~のリフも良い。

⑥溜めて溜める壮大なイントロ、スネアタム連打でバースに突入。メジャーなのかマイナーなのかわからんフレーズ。1:08~いきなりどうした!?下がるベースラインと幻想的に広がるハーモニー、フュージョンみたいでカッコいい。もはや今までとは別のバンド。2:58~11拍子が差し込まれる。プログレッシブだ。ヘミオラが決まった締め方もカッコいい。

⑦ここにきてシャッフルリズム。AメロでIV→IIImを繰り返して焦らしたのちにサビでぐんぐん上昇し最後にトニックへ(4561)。ダイナミクスに富んだ丁寧なコードワーク。後半はやや蛇足気味。

⑧メインリフがVU『Sweet Jane』に似ている。バシバシハマるキック、カウベルが軽快に飛び跳ね、ギターが織りなすハーモニーも美しい。ボーカルの暑苦しさもちょうど良い。2:01~ソロの入り、東洋的なペンタフレーズが楽しすぎる。やられた。

⑨歌うギターリフ。ハモリ綺麗!コーラスと共に歌詞を3回繰り返す。0:57~!?3/8を7回、そして4/4に戻るというプログレなキメが唐突に入る。たまんない。ドラムの一瞬入るオープンハイハットも何気ないスパイスになっていて、ギターソロもなめらかでメロディアス。

総合:最初は普通のハードロックだが…。味気ない前半がフリに思えるほど後半で怒涛の追い上げを見せる。こういうパターンは初めてだったのでとても面白かった。

お気に入り:⑤⑥⑧

今日はここいらで、おやすみなさい。