音楽を食べていくよ!

音楽以外も食べていくよ。

コタツ入れたのに、地味に暑い!【今日の吸収 #172】

おはようございます。

  • 💿Led Zeppelin - Presence (1976)
  • 💿Hum - Downward Is Heavenward (1998) 👀

今日の「1日1ラ」は、90s・464位・Hum『Downward Is Heavenward』

トレモロエフェクトで迫る音の波。IM7→IVM7を鳴らす安心感あるクリーントーンに再び波が押し寄せ、メタル風の図太いディストーションギターがズバーと広がる。12/8拍子でゆったり泳ぐ。装飾的に挟まる7拍子と調子の外れたフレージングで少しつんのめる。ボーカルは優しく聴きやすい。アコギが入ってきたところで画が完成したような気がした。グワーっとかき鳴らしたり、ワウでうねったりしながら進んでいく。とりあえず音が良い。開幕から好感触。グランジ特有のやるせなさを感じるクリーン→パワーコードのリフ。ボーカルも変わらずローテンション。流動的に変わる拍子と共に忙しなく進む。③アコギの清々しいストロークから始まるオルタナっぽい曲。不定調性的な平行移動コードの後に大きく構えるメジャーセブンスの美しさ。急に至近距離で語り掛けてくる。④これまでの歪みは抑えられ、軽く鳴らされるギターが水玉模様に反響する。間奏でディストーションが漏れ出し、歌を挟んでから激しいソロを奏でる。パーカッシブなアコギを丁度良いタイミング/長さで入れるのが本当に上手だと思う。⑤グワグワ揺れるギターが行ったり来たり。1分後に爆発。シューゲイザーサウンド。静かになってまた戻る。うわーまたいいところでアコギが入ってきた!しっかりツボを押さえている。といっても全体的になだらかで盛り上がりに欠ける曲ではある(そういう「静」の曲なんだろうけど)。リラックスパート。ヘリコプターが飛んで行って終わる。⑥オルタナロックな激しいイントロ。開放弦ブリッジミュート連打でメタルとの間を彷徨う。明るくて良い。⑦推進力のあるリフが轟音の中聴こえてくる。極端な静と動が交互に現れる。ノイズギターの高音も心地いい。後半には新しくズンズン下降するリフが登場しそのまま沈んでいく。良い。⑧サウンドはそのまま、ミドルテンポだがパンキッシュともいえる明るいまっすぐな曲調。長二度を力強く滑るリフはメタルっぽい。どこに着地するか分からない不安定なボーカルも良い。アウトロはぐしゃぐしゃに崩壊する。⑨ドラムが裏に回り、クリーンなアルペジオと揺蕩うベースを軸に構成されたバラードナンバー。甘美で美しい。⑩なんだかんだ最後はロックに戻る。 気だるげでまっすぐな歌い方とラウドな音像はOasisを思い出した。鮮烈にノイジー。食ったリフで前へ前へと押し進み、その先に見える地平線と太陽!クローサーにピッタリな曲。

総合:オルタナロック/メタル+シューゲイザー。ローテンションなボーカルと激しく幻想的な演奏で音の海に引きずり込まれる。メロディの音域は狭いが、いろいろな表情を見せる楽器陣とは対照的に優しく素朴。作品全体に落ち着いた軸を一本通している。音使いや曲構成のバリエーションも豊かで非常に満足感のある一枚。

お気に入り:①③⑦⑨

今日はここいらで、おやすみんばさい。