音楽を食べていくよ!

音楽以外も食べていくよ。

KNOTFEST JAPAN 2023(DAY2)参戦レポ

おはようございます。すずめ番号です。

つい先日  KNOTFEST に友人と行ってきました。

KNOTFEST JAPAN 2023は2日間からなるメタルフェスなのですが、自分自身の体力と、目当てのアーティストを考慮した上でDAY2のみの参戦を決めました。

本来2020年に開催予定だったものの、コロナ蔓延により延期を繰り返し3年後の開催となったようです。出演バンドも延期前とはかなり異なっています。

ちなみに、私自身メタルのライブに行くのもこのようなフェスに行くのも初めてだったので、どのバンドもモッシュの届かないエリアで観ました。少し不安なところもありましたが最終的に超楽しめました。

ほとぼりが冷めないうちに、耳鳴りが止まないうちに、以下にホカホカのレポを書いていきます。(2個目の投稿は自己紹介にしようと思っていましたが、それはまたこんど)

 

いざ幕張メッセ

オープニングアクト勢が全く分からないことに加え、体力が不安でもあったので、私たちはその後のPetit Brabanconに間に合うように遅めに家を出ました。幕張メッセへは電車で。座りながら体力を温存しつつ、友人とはセトリ予想をして楽しんでいました。海浜幕張駅に近づくにつれて、だんだんと車内が黒くなっていき、メタラーらしき人の割合が増えていったのが面白かったです。

海浜幕張駅に到着するとメタラー大移動が始まりました。一旦離脱し、改札前でSuicaに万チャージ。(家から出る際にチケットを忘れて取りに帰ったせいで、チャージしてから電車に乗る余裕が無くなってしまったため)チャージを終え改札を出ると、先程のメタラー大移動の列が消えていました…。無念!幕張メッセへの道順は丁寧に示されているものの、不安なのでバンドTを着ていた数人のマゴッツたち(=Slipknotのファン)の後ろをついていくことにしました。

幕張メッセにつくと、最初に「東邦大学入学式々場」の看板が目に付きました。今調べると、流石に日程は被っていなかったようで安心しています。(KNOTFESTは2日、入学式は3日)良かった。昨日の私はてっきり日程が被っていると思っていたのでその光景を面白がりつつ入場し、リストバンドとドリンクチケット(700円)をもらいました。ちなみにこのときの時間は10:50くらいでした。オープニングアクトが終わり、メインバンドの演奏が始まる丁度良い時間です。

 

超ブルータル!変幻自在の歌声 Petit Brabancon

あってないような荷物検査(?)とボディチェックを受け、まずはPetit Brabancon。スピッツみたいに犬種をバンド名にしているタイプ。プチブラバンソンはパグっぽい小型犬で、彼らの1st『Fetish』のジャケットにもちょっと怖いプチブラバンソンが描かれています。全くバンドの存在を知らなかったのですが、セットリストが既に公開されているといった斬新なプロモーションのおかげで、前日から予習してライブに臨むことができました。しかしこのバンドの特徴的なところは、歌詞がバンドの意向により公開されていないこと。その上ボーカル・京の激しめな歌い方も相まって歌詞がヒジョーに聞き取りにくく、曲によってはマキシマム ザ ホルモンくらい、本当に何を言っているのかわかりません。果たしてライブではどうなのかと思いましたが、ライブでは激しさが増してもうサッパリ聞き取れませんでした。でも、1曲目『Isorated Spiral』でオールインした瞬間、その魅力溢れるブルータルなサウンドはまだ日常生活から抜け出したばかりの、のほほんとしていた私たちにめざましビンタを食らわしていました。歌が入る前のブリッジミュートがかかったギターの低音でうおおおお!ってなりました。お腹にズンズンきました。そこから『渇き』『OBEY』と続き、変幻自在なボーカルとギター・ベースの低音、若干レイドバック気味のドラムのアンサンブルを堪能。『I kill myself』のハイトーンで歌い上げるところはライブでも綺麗に響いていました。『無秩序は無口と謳う』も声色の変化が楽しめて、最後の「疑音』まで、ずっと年齢を感じさせないエネルギッシュなパフォーマンスに驚かされるばかりでした。

私と友人はステージ正面の後方、VIP席の仕切りの横らへんで観ていました。メロイックサインを初めてやったのでたまにアロハな気分になってしまうときもありましたが、Petit Brabanconのおかげでノットフェスの良いスタートが切れました。ありがとう!

 

休憩(スパゲティ)

Petit Brabanconの想像以上の激しさに衝撃を受けとりあえずライブエリアを退場。外は明るく開かれていたので、ぞろぞろと歩くメタラーたちの多さを再確認することができました。SlipknotのCorey、Mick、Chrisのマスクをつけている人たちがおり、Coreyのマスク(特に4th期)を被ってじっとしていると何も考えてなさそうでカワイイということも分かりました。一旦トイレを挟み、会場に帰って水分補給のためOFFICIAL DRINK BARにてドリンクチケットを使い天然水を交換してもらいました。ここで「今すぐライブエリアに行かれますか?」と聞かれたので「いいえ」と答えたところペットボトルを未開封のままくれました。(「はい」と答えるとプラカップにペットボトルの半分を注がれて渡されるらしいです…。)流石に全部飲んでライブエリアに行くのは勿体なく、こまめに水分補給した方が水分を吸収できるため、その件については空水筒にペットボトルの水を移し替えることで事なきを得ました。次回もペットボトル禁止であれば空水筒は必須だと思われます。

そんなこんなで友人と駄弁っていたら時間は12:00に。ちょうど昼だったので、適当にT'S-STYLEさんの焼きスパゲティ(800円)をいただきました。低音をくらった体にミートソースが染みました。うまうま。そうして体力を回復させた私たちは、MEANINGのステージに移動しました。

 

怒涛の勢いと熱気 MEANING

MEANINGはノーマークでした。一曲も分かりませんでしたがその熱気に押されました。MCで多分地元のハコの名前を出して最前列付近が盛り上がっていたり、「ここにいる奴らは変な奴ら…」「綺麗な音楽じゃないけど…」みたいなことを言ってて私も頷いてました。「拳をあげてくれ!あげられない奴は心の中で拳を握ってくれ」これは心の底からかっこいいなと思いました。自分はあげましたが、ただ単に手あげろ~!っていう盛り上がりだけのMCではなく、それぞれいろいろな状況で生きてるみんなにまるで手を優しく差し伸べているようでした。あと英語ペラペラでびっくり。曲名はよくわからなかったものの、その勢いと熱意は確実に届きました。ねずみ色のフードをかぶりながら演奏する姿はとても輝いて見えました。あとギターの方も歌えるんかい!ってなりましたね。

 

小休憩(ブリュレクレープ)

小腹がすいたのでブリュレクレープを一口。半袖で寒くなったのでこのタイミングだと思い、KoRnのトラックジャケットの上だけ買って寒さを防ぎました。これで次のメタル系のイベントで服装に困ることはありません。しかもラストワンでした。前回行ったblack midiの来日で買ったTシャツもラストワンだったので、なんだかラッキー。メタルカラオケブースではやっぱりSlipknotがダントツで歌われてた気がします。『Before I Forget』『(sic)』とか。それ以外ではマキシマム ザ ホルモンの『恋のメガラバ』とか聞こえてきましたね。

休憩はこれが最後になりました。私たちは、Fear, and Loathing in Las VegasからトリのSlipknotまでぶっ通しで立ち続け、ノリ続けることになります。下半身が4にます。

 

最も困惑した Fear, and Loathing in Las Vegas

オーディエンスの量が倍くらいに増えた気がしました。MEANINGと同様、Fear, and Loathing in Las Vegasもノーマークでした。若い層のファンが多く、後ろの方でも踊っていました。私の隣では自己表現が凄い人が全曲通してランニングマンみたいなことをやってたり、右手をあげて腰を使った高低差の激しいヘドバンをしていました。面白かったです。「両手を合わせてあげて~」って何するのかな?って思っていたらトトロの「たけのこニョッキ」みたいなのがスタートしたので、困惑しながらもちゃんと踊りました。困惑したのはダンスだけでなくそのサウンド。トランス?ハードコア?メタル?ボーカルが普通にパラパラを踊っていましたが、次世代のダンスミュージックというような感じがしました。曲の途中に何度もやや強引なテンポチェンジがあったにも関わらず、演奏は安定していたのもすごい。デスボイスを使ったヘヴィなパートから超ポップなパートまで、めまぐるしく曲調が変わるが最終的にオートチューンが映える綺麗なサビに着地するのがあざとい。ユーロビートのようにどこかダサくて、でも惹きつけるカッコよさがありました。2回目の武道館単独もあるようなので、さらなる彼らの躍進が楽しみですね。

 

魂に響く激情ボーカル Coldrain

自分の頭の中では、ColdrainのタンスにColdplayの物事が入っちゃう(またはその逆)ということが最近までよくありました。(Coldrainが邦バンドなのに英語で歌っているから紛らわしいw)個人的には名前とジャンルだけ知ってる程度で、曲も過去に聞いたことはあるもののそこまで耳に残りませんでした。しかしライブだと全然聞こえ方が違いました。まずSlipknotのパーカーで登場してきたところが嬉しかったというのもあるが、ボーカル・Masatoの歌がうますぎる!『The Revelation』のサビが凄すぎて感動したのをとても鮮明に覚えています。続く『No Escape』『Rabbit Hole』もカッコいい!『24-7』ではWall Of Deathが起こっていてMasatoもその前のMCで「スマホ出せ!!」と煽っていました。しかし私と友人は対角線上にいたものですから、何が起こっているのかあまり分かりませんでした。Twitterを見るとものすごいWODの様子が撮影されています。これを見て私には到底無理だと諦念しました(^^;)。WOD煽りのMCも良かったのですが、Slipknotのパーカーを着てるから楽屋で一般のファンだと思われてセキュリティが強化されちゃった、という笑い話からの「ファンもステージに立てる」といった一言もあり、これもアガらずにはいられませんでした。最後までカッコよかったです。

 

最高のモダンヘヴィネス Parkway Drive

このバンドの出演が決定した時、結構騒がれていたのでリサーチしてみると、来日が超レアだそう。試しに曲も聞いてみたところ、一曲通しでグロウル…みたいな激しめでゴリゴリのバンドでした。Parkway DriveもColdrainと同様に、ライブで聞こえ方が変わりました。Parkway Driveは人気曲を満遍なくセトリに組み込んでいてファンサービスが凄い。1曲目~3曲目はSpotifyでの人気順TOP3を1位からやってくれました。始まってすぐスモークが焚かれたステージから『Glitch』のリフがかすかに聞こえてきて、「3, 2, 1…」でフロア爆発!耳栓をしていましたが、もったいなかったのですぐ外しました。アー写の感じで来るのかな、と思っていたらゴツいフレディマーキュリーみたいなのが出てきてびっくりしました。それにしても、これまでの邦バンドに比べて明らかに音が良すぎてさすが海外バンドだ、とその実力に納得させられました。2曲目の『Prey』ではボーカル・Winstonの煽りに合わせて飛び跳ねてしまいました。私もこの曲のサビは知っていたのでみんなでシンガロングしましたが、とんでもない声量で会場が一体となっていたのを覚えています。あまりの一体感に鳥肌が立ってしまいました。3曲目『Carrion』もちゃんと叫びました。その後も会場は盛り上がり続け、知らない曲でも全然楽しめました。MCで「ありがとう、ありがとうございます」と何回も言っていたのが可愛かったです。『Karma』のマシンガンのように速く重いドラムのイントロや『Wild Eyes』のリフ大合唱も楽しかったです。Parkway Drive、最高でした。

 

クレイジーで超楽しい マキシマム ザ ホルモン

マキシマム ザ ホルモンはサブスクが(一部を除き)なく、予習する際はYouTubeにあがっているMVだけを観ていました。私は「F」のMAD動画から知りましたがあのセンスは唯一無二です。一見ふざけているようでやはり演奏はチョーカッコよかったです。舐めちゃいけませんね。会場内の物販でも圧倒的に列が長くて腹ペコの多さも感じました。転換時System of a Downの『Sugar』が流れてました。口笛でメロディーを吹いてる方もいました。

まずは『What's up, people?!』から始まり『maximum the hormone II』から『ハングリープライド』の流れが良かったです。特に『maximum the hormone II』の変拍子ぽいところをライブでやってのけて、そこからの「HELL!」「飢える!」コール、あのふざけたサビではドラム・ナヲが踊りながら前に出てきてくれました。スクリーンでは謎のキラキラフィルターがかかっていましたw。というか、ホルモンだけスクリーンの演出がやたら凝っていましたね。途中で思いっきり『君の名は。』『涼宮ハルヒの憂鬱』の映像が使われていたのですが、アレは大丈夫なのでしょうかw。とにかくカオスでしたね。『爪爪爪』そして『絶望ビリー』からの『チューチュー ラブリー ムニムニ ムラムラ プリンプリン ボロン ヌルル レロレロ』とかいう激ヤバ曲をセレクトしていました。私自身この曲を聞いたことはなかったのですが、タイトルは知っていたので「あっこれか…」となりました。キモコールをする大勢を目の前に、海外の方が棒立ちしてました。そして最後は『恋のメガラバ』で楽しくフィニッシュ。ノリと勢いで乗り切ることができ、楽しかったです。

 

ドス黒いサウンドに喰らいまくった KoRn

私が大好きなKoRnの出番がやっときました。マキシマム ザ ホルモンの演奏中に独特な山?のような背景がステージ上に出来上がっており、ずっとドキドキしていました。ベースのFieldyが休養中なこと以外懸念点はありませんでした。サウンドチェックが始まり、「Center vocal… Check 1 2…(ねっとり)」と多分ボーカル・Jonathanが言っていたのですが、その時の声色が怒っているような雰囲気だったのでちょっと怖かったです。1曲目『Rotting in Vain』のイントロを聞いて、直近のツアーのセトリと同じ感じになることを察し、『Worst Is On Its Way』や『Cold』、『Coming Undone』とか聞きたかったな~と既に少し残念に思っている中、イントロのリフは全てをぶち壊してくれました。KoRnの音はどのバンドよりもヘヴィで、それにもかかわらず抜けが良く、胃もたれするくらい一番デカい音を出していましたSlipknotよりも)。思わずヘドバンです。最初ボーカルが全く聞こえず大丈夫か?と思っていましたがすぐ直ってよかった。心配していたサポートベースのRa Díazですが、Fieldyよりは主張が少ないもののドンシャリサウンドはそのままで、割とKoRnに溶け込んでいたように感じました。1曲目からJonathanがギーガースタンドを持ってヘドバンする姿や、クレイジースキャットも聞けて最高の気分でメロイックサインを突き上げまくりました。(KoRnも50歳超えでこのパフォーマンスなのか…と改めて驚きました)

次の『A.D.I.D.A.S.』では「fxxk!」と叫んだり会場のみんなとシンガロングもできて楽しかったです。『Here to Stay』は最初のリフが低すぎて何の曲なのか一瞬分かりませんでしたw。ドラムのRayは終始余裕そうにスティックトリックをかましながら演奏していました。手数も多く飽きないドラムプレイでした。新譜からの『Start the Healing』では、無論メタルはHealing Musicであることを実感しながらHealingされました。ちょっと声の調子が悪そうだと思いましたが、ここから先のボーカルのクオリティは右肩上がりでした。流石。そして軽くMCが入り「old-schoolな曲を聞く準備はできてるか?」からの伝説の1st収録『Ball Tongue』『Need To』『Divine』の欲張りメドレーでぶち上がり(予習通りではありましたが)。ドス黒いKoRnが見れて感無量。あの悲鳴のようなギターもそのままでした。そしてMunkyがギターをシュワシュワさせながらインタールード『Porno Creep』を演奏。後光に照らされてラメラメしてたロン毛いいな~。(ちなみにギターの二人は風貌がかなり似ているので、私は髭が多い方がHead、少ない方がMunkyというように判断しています)

少しの間静かになり、16分のライドが聞こえた瞬間フロア大熱狂。鳥肌ゾワゾワ!待ってました『Blind』!Ra Díazがベースを弾き一礼(かわいい)、Headがギターを地面と垂直に高く掲げ「デデーデデーデデーデデー」と例のリフを。オールインして全員がヘドバン。1stはやっぱり最強です。『Blind』が終わってもそのあとは名曲ラッシュ。トライトーンのリフが唸った『Falling Away From Me』、軽やかなラップパートでノリノリだった『Got the Life』、ポクテーポクテー叫んだ『Y'all Want a Single』、そして『Shoots and Ladders』ではJonathanがしっかりバグパイプを持って登場。ちゃんとやってくれるんだね~と、友人と顔を見合わせて喜びました。会場全体で楽しく手を横に振ってノリました。ロンドン橋落ちた~。Metallica『One』のカバーもちょびっと演奏してくれました。(ここら辺でRa Díazが旭日旗のバンダナをしていたのに気づきましたw)最後は『Twist』『Freak on a Leash』の2曲。『Freak on a Leash』の原曲2:44くらいから始まるスキャット盛り上がりゾーンのドラムアレンジが滅茶苦茶シビれました。最後は楽しそうにピックポイポイしてました。

本当に生KoRnを経験出来て良かったです。KoRnは最高の癒しです。また観に行きます!次はやっぱりFieldyもいる完全体制のKoRnが観たい!

 

アリーナを燃やした猟奇趣味的激烈音楽 Slipknot

KoRnが終わると下半身がかなり限界に近づいていたものの、Slipknotはちゃんと正面で見ておきたいという強い気持ちからすぐに隣のステージへ移動しました。転換時はAC/DC『For Those About to Rock (We Salute You)』をほぼフルで聞き、Billie Jo Spears『Get Behind Me Satan And Push』がしばらく流れた後サビの一部が壊れたように不気味にリピート、曲は止まりサンプリングボイスが流れ、シンバルで4カウントからの『Disasterpiece』スタート。トリなので焦らしが凄かったです…。Coreyの悪役じみた笑い声も聞こえる中、Jayのドラムも激しくなってだんだん会場は盛り上がり、ついに幕が下がった瞬間ボルテージはMAXに!うわあああ!!最高のオープニングに私も思わず叫んでしまいました。背景のスクリーンには青い背景にSlipknotを象徴するマークの一つである九芒星(ノナグラム)がありました。堰を切って放たれた私たちの熱気に応えるように、超ブルータルなナンバーから幕を開けたSlipknotのステージ。Coreyが普通に「東京!」って言ってましたが、仮装してる人もいるし闇のディズニーランドみたいな感じなので別に良いと思いました。遠目で見るとみんな人形に見えてCoreyは白玉みたいでしたが、スクリーンを見る度に本当にSlipknotがいるんだと不思議な感覚を感じていました。やっぱり実質夢の国です。(Tortilla Manがちょっと暇そうでした。)セットリストはDAY1のままだと分かっていましたが、2曲目にして名曲『Wait and Bleed』で超盛り上がり、イントロから大合唱。次の『All Out Life』では、ステージに上がる火柱と共に「We are not your kind!」と叫びました。そのあとはMCで持ち込み禁止のペットボトルを自慢し、『Sulfur』へと移ります。同じタイミングでパーカッションを叩くClownとTortilla Manが可愛かったです。ギタリスト二人の、ヘドバンでなびく風車の如くなめらかな長髪も見ごたえありました。続いて大好きな曲の一つ『Before I Forget』のリフでは腰の痛みも忘れてジャンプしました。サビの「ア゛ーイ!」「Before I forget that!」の一体感といったら。

新譜の最もSlipknotっぽい曲『The Dying Song (Time to Sing)』では、私の一日の生メタル摂取上限を超えました。比較的しっとり系の『Dead Memories』は口直しです。Jimのソロかっこいい。セトリの半分ほどの8曲目『Unsainted』で限界突破。途中のブレイクで遅くなるところはかなりヘヴィでした。改めて聞いてみるとSlipknotってシンガロング多いんですね。

ここでまたMCが。「今までにSlipknotのライブに来たことある奴どれだけいる?」「このライブが最初だって奴どれだけいる?」私はもちろん後者に挙手。ただ両方の質問にイェーイって手をあげてる人が沢山いたので、本当に初めての人がどれだけいるのかよく分からなかったですw。それから「If you're 555, then I'm ?」「Six Six Six!」のコールアンドレスポンス。「If you're ゴーゴーゴー, then I'm ?」「ロクロクロク!」と、いきなり関暁夫みたいになった日本語バージョンもやってくれました。練習が終わると、Sidが原曲にもあるロボットボイスをかけてカウントと共に『Heretic Anthem』がスタート。「Six Six Six!」「ロクロクロク!」の大合唱はとても気持ちよかったです。曲が終わりアドレナリンドバドバの中、間髪入れず大画面に映るMickのリフからキラーチューン『Psychosocial』。きゃあああああああああああああ!!!!!!!セットリストが分かっていても全く問題はありませんでした。ヘドバンしまくり、ワウがかかったMickのパートからのJimの流麗なギターソロも震えるほどカッコよかったです!

ステージが緑色にライトアップされて「I push my fingers into my…」「EYEEEEEEEEES!」私のSlipknotで一番好きな曲『Duality』。キャッチーなシンガロングもあり、リフの空白を使ったリズム感と絶妙なピッキングハーモニクスが癖になります。そしてSlipknot名物、Clownが炎を纏ったバットを振り回しながら登場しドラム缶をスマッシュする光景!YouTubeで何度も観ましたが、生でこのパフォーマンスを観ることができ眼福でした。「ドゥドゥデ ドゥドゥデ ドゥドゥデ デ デ」からドラムのリフに繋がる『Custer』もライブ映えするだろうなと思っていた曲なので、サビの表拍でピョンピョン飛び跳ねるところは爽快でした。そして一応アンコール前最後の曲、これまたキラーチューン『Spit It Out』でヘドバン三昧。何度も聞いたイントロでぶっ飛び。「Fxxk me!…」の前に長いブレイクがあり、Coreyがオーディエンスみんなをしゃがませて、カメラでその時の会場の様子を映してくれていました。人の多さにまたもや驚きながら、少し腰を休ませました。Coreyありがとうw。「Fxxk me!…」パートではみんな一斉に立ち上がりノリノリでジャンプ、間違いなくその日一番の盛り上がりでした!真っ赤なライトがフロア全体を煌々と照らしていました。

アンコールは意外とすぐ応えてくれました。まずは『(515)』からの『People=Sxxt』、そして『Surfacing』。どちらも鬱憤を晴らすのに最適な曲でした。ストレスをぶつけながら「人間はクソだ!!」、普段立てないスースーする中指を両手で立ててペットボトルやクロークの値段に思いを馳せながら「この世界なんてクソ喰らえ!!」、超最高でした。こんなことができるのはSlipknotのライブ以外他にないでしょう。最後には『Till We Die』が流れ、2日間にわたるKNOTFEST JAPAN 2023は大盛況のなか幕を閉じました。

どこかのタイミングで、Sidが走ったのちルイージの横アピールと全く同じ体勢でスライディングしていました。この時の映像がなぜか脳にこびりついています。

 

さよなら、そしてありがとうKNOTFEST!

ライブエリアの出口への道をロープでスタッフが作っていましたが、普通にみんなしゃがんでショートカットしていました(私たちはちゃんと道に沿って出ました)。休憩エリアに戻ると、売店は段ボールだらけになっていてそろそろ現実が侵食し始めていたのを感じました。ベンチに座って疲労困憊した体を休めながら友人と一日の感想を語り合っていたところ、声がとても聞き取りにくくなっていました。一時的に聴力が落ちていたのか、それとも声出しで喉が枯れてしまっていたのか分かりませんでした。そんな状況も笑い合い、KNOTFESTのモニュメントの前で写真を撮り幕張メッセを後にしました。

非常に濃い一日でした。プチブラから始まり、MEANING、ベガス、Coldrain、Parkway Drive、ホルモン、KoRn、そしてSlipknot。それぞれのバンドに、どんなものにも代え難い音楽の力がありました。メタルを生肌で感じることで癒される瞬間が確かにありました。圧倒的なパフォーマンスを実際に観て、私自身もボーっとして生きていてはいけないと彼らに喝を入れられた気分でもあります。KNOTFESTで得た刺激を胸に、より一層日々の生活で様々なものを吸収し、自分も形はどうであれ彼らのようにクールな表現者になれるよう頑張ります。本当に本当に楽しかったです!延期してでも開催してくれてありがとうSlipknot!!