音楽を食べていくよ!

音楽以外も食べていくよ。

回文デスメタルの謎

 

目覚まし無しで5時ピッタリに起きた。嬉ぴー。

 

もうひとつ嬉ぴーことがあった。

 

ジャズドラマーとして活躍する傍ら音楽系YouTuberとしてリズムに重点を置いた音楽分析コンテンツを投稿してきたYogev Gavayが1年振りに動画をアップロード。5月にデスメタルバンド・Meshuggahのリズム構成を週一で投稿するといった好評企画、その名も「MAYshuggah」が始まったのだ。ウヒョー

 

私が初めてMeshuggahを「理解」できたのも彼の動画キッカケだったので、もちろん今回も楽しみにしていた。とはいえ、既に私は鍛錬を積み「理解」出来る側の人間になり、その上ちびちびと分析を続けていたため、以前のような目新しい収穫は無いかもしれないと思っていた。

 

あった。

 

 

今回の動画は「Meshuggahが決してライブで演奏しない曲」というタイトルで、2012年の7th『Koloss』より《Marrow》のリズムを分析している。段ボールや画用紙をアナログに用いた可愛らしいビジュアライズは質が高く、その上とても分かりやすい。

 

《Marrow》は個人的に大好きで、収録作『Koloss』の中でも特に突出したナンバーだとずっと思っていた。決してライブで演奏されていないというのは事実で、その訳は途中でチューニングが変わるからだと言われてきたが、Axe-FxやQuad Cortexという高性能モデリングアンプのピッチシフト機能でカバーできないことはないとかなんとか。。

 

ともかく、今日Meshuggahのリズム概念について新しく確信出来たのは回文的/シンメトリックな要素だ。(実は私も前に同曲の簡単なリズム構造メモを上げていて「回文的な部分はある」と書いていたが、まさか本当に回文だったとは…。)フレーズを音符一つ一つの最小単位まで分けて考えるメシアンの「非可逆リズム」とまではいかないが、それより一次元大きな枠組みでの回文性が認められる事例が他の楽曲においても複数見られる。

 

  • 《The Mouth Licking What You've Bled》イントロ(555 2 555)
  • 《Stengah》ギターソロ前(555755 557555)
  • 《Rational Gaze》バースリフ(33343 34333)
  • 《Glints Collide》バースリフ(277 772)
  • 《Closed Eye Visuals》バースリフ(10,10,10, 4, 10,11,9)※
  • 《Dancers to a Discordant System》いくつかのリフ
  • 《Born in Dissonance》の1:48~(7,7, 10, 7,7)※

 

全然もっとありそうだけど。うわー、Meshuggahってやっぱり怖すぎる。

 

では、今日の収穫を公開。コメント欄に書いてあったさらに細かな分析も付け加えて、《Marrow》のリズムマップはこのようになりましたとさ。4/4を感じながら、それぞれのリズムを辿ってみてね。ちなみに上半分は意図的に不親切な書き方をしています。

 

 

謎は深まるばかりである。