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【第一回】Meshuggahへの愛をぶちまける【メンバー紹介】

Meshuggahとは多次元界の咆哮と構造色のマシンガンが織りなす催眠であり、壮大かつ普遍的なエネルギーであり、輪廻からの解脱である。

私が恋してやまないメタル・バンド、Meshuggahの全力プレゼン第一弾。

彼らのことを知ってもらうために、まずは顔から覚えて欲しい。

おととしの4月、9thアルバム《Immutable》リリースをもって一新されたアー写はカラメルの魔人みたいになっているため、ここでは顔がハッキリ写っていて分かりやすい最新のものを取り上げることにする。

出典:Meshuggah with Special Guests In Flames and Whitechapel 

左から、Dick Lövgren、Mårten Hagström、Jens Kidman、Tomas Haake、Fredrik Thordendal。2004年に加入したDick以外は1st発表時から現在まで所属し続けているメンバーだ。

ぼうぼうと伸びたアゴヒゲ、白髪。Tシャツ一枚、無地の黒を基調とした至ってシンプルなカラーリング。「メタルをやっている割には質素すぎる」と思うかもしれないが、オールドスクールな様式美から離れつつある現代のシーンにおいては左程珍しくない。

ともかく、メンバーそれぞれについて紹介していこう。

 

Jens Kidman(ボーカル)

1966年6月8日生まれ。メンバーの最年長にしてリードボーカル。猛獣の如き力強いグロウルを得意とする。

スキンヘッドが特徴だが、最初期にはパーマの長髪でフライングVを構えながら歌っていたこともある*1。右腕のタコのタトゥーは元々書かれていた兵士のカバーアップ*2

概ねモニタースピーカーに置いた片足で4/4を刻みつつ歌う。変則的なリズムに合わせて発作のようなヘドバンをしたり*3、のそのそ歩き回ったり、白目をむいて下の歯を突き出した「Meshuggah Face」と呼ばれる変顔?をしたり*4とステージングはとにかく不気味でカッコいい。ここ数年は年齢もあってか落ち着いている。

Fredrikと共にMetallienで活動し、87年に前身・Calipashを結成した。Calipashは翌年Meshuggahに名前を変えた。

他のメンバーに比べてインタビューに顔を出すことが少なく、プライベートも明かさない秘密主義。そんな素性の知れなさもフロントマンとしての魅力の一つだといえよう。

Fredrik Thordendal(ギター)

1970年2月11日生まれ。リードギター担当。フュージョンの名匠・Allan Holdsworthの影響を強く受けた浮遊感のあるレガート、タッピングが特徴的。Tomas曰く*5「テクニカルで冷たい」「青い」曲を書く。1stの半分の曲でボーカルを担当している。

15歳のころウメオMetallienを結成し、CalipashでもJensと共に活動した。

元々はストレートの長髪。2017年にソロ・プロジェクトを優先しレコーディング以外のバンド活動から一度手を引き、2021年に復帰した際には短髪になりサンタクロースのような見た目にイメチェンしていた。自覚があるのか、Instagramのアイコンはサンタになっている。『None』時代に大工仕事で左手の中指を切断し、縫合したのち根気でリハビリに挑んだ過去がある*6

パーソナル・スタジオ「33」を運営している*7。ドラムがちゃんと叩ける*8

Mårten Hagström(ギター)

1971年4月27日生まれ。リズムギター担当。Tomas曰く「暖かくて頑丈」で「ビートの周りをスイングする」*9「赤い」曲を書く。

エルンシェルツビク育ち。Tomasとは幼稚園からの付き合いで大工学校にも通う仲。BarophobiaというインストバンドをTomasらと結成していたが、先にMeshuggahに勧誘されたTomasの背中を押し、自分はバンドを辞め独り大工学校で働き続けていた。2年後、Jensが務めていたリズムギターの穴を埋めMeshuggahに加入した。*10

パーマの長髪でライブ中はほぼ顔が見えなくなる。アイスホッケーの大ファンで、昔の映像を観るとホッケーシャツを着ていることが多い。

2001年に結婚し、たくさんの蛇と共に仲良く暮らしている。

Dick Lövgren(ベース)

1980年11月11日生まれ。他のメンバーより10歳ほど若い。Tomas曰くFredrik同様「青い」曲を書く。ピック弾き。メンバーの中で唯一アカデミックな音楽理論に通じており、特にジャズの造詣に深い。2016年からは数々のソングライティングを手掛け、サウンドに新たな彩りを加えている。

2003年にMeshuggahに加入する以前は、Arch EnemyIn Flamesなど多くのメタル・バンドのサポートを務めていた。

長髪だったが2015年に短髪になった。胸板がとても厚い。右腕に蛇と太陽?のタトゥーがある。インタビューがこれしかなく、Jens同様メディアへの露出が少ない。

Tomas Haake(ドラム)

1971年6月13日生まれ。複雑なリズムをゴーストノート付きで淡々と叩き切る。ブラストビートもなんのその。ほとんどの楽曲の作詞を手掛けている。近年ではDickと「青い」曲を共作している。

Mårtenと同じエルンシェルツビク育ちで、大工学校に通いつつBarophobiaで活動していた。Meshuggahに加入して間もなく本拠地であるウメオから遠い施設で兵役を受けることになり、リハーサルが困難になったが、レーベル・Nuclear Blastの創設者の手紙によって近い基地に異動し助かったというエピソードがある*11

長い白髪と髭が特徴。年長者でないのに親父の貫禄がある。『None』時代に手をリューターで負傷したり、2009年に椎間板ヘルニアを患い右足がしばらく故障したり*12、近ごろは手の湿疹に悩まされていたりという*13

CRUCIFIED BARBARAのベース・Ida Evileyeと結婚~離婚した後、2022年には女優でありAlekhin's Gunのボーカル・Jessica Pimentelと結婚した。メディアへの露出が最も多い。

 

個性豊かな5人について知っていただけただろうか。つい盛りだくさんになってしまったが、それでもまだ拾い切れていないところもあると思うので、随時更新・追加していく。

 

 

とりあえず今回はここまで。次回はその音楽性についてメンバーの音楽的影響を辿りながら具体的に語っていきます。内訳を検証するとか言ってしなかった冒頭の謎メタファーにも触れるのでぜひ。

 

今日はここいらで、おやすみなさい。

 

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