なるたけ遠くに逃避計画

THE ULTIMATE ESCAPE PLAN

『イコライザー』シリーズを観たよ

 

やあやあ

 

ちょっと前に、ハードルを下げて先月聴いた音楽をまとめることにする、とは言ったけど、全然書く気が起きない。ここは切り替えて「5月のまとめは必ず書く」という方針に切り替えようと思う。あるべきは未来。

 

 

イコライザー THE FINAL』がAmazon Primeで配信開始したらしいので、これをきっかけにとシリーズ三作を全部観終ることにした。4月の頭にたまたま一作目を観ていたので、記憶が新しいうちにせっかくなら一気に観チャオ~といった流れで。昨日に2を、今日は3を。

 

周波数特性を整える音響機能としての印象が強いイコライザーという単語。私はなにせ毎日のようにそれを触っていることもあってか、観る前は音に関係する映画なのかな?とか思っていたほどだ。(ちなみに音響機能は全然関係ないです。)そこに転じる前の「均一化=イコライズするもの」という単純な意味を適用して端的に言うと、この映画はこの世に蔓延る悪をイコライズする、すなわち「勧善懲悪」ものである。普段は穏やかな読書家おじさん、でも本当は元CIA工作員で殺人マシンの冷血主人公ロバート・マッコールが、悪い奴らを根絶やしに!という至極単純なプロットに従って映画は進行する。

 

親しくなった少女娼婦に危害を加えたロシアンマフィアを、同僚を殺した元相棒たちを、街に寄生し市民を脅かすイタリアンマフィアを、徹底的に殺戮。『イコライザー』の見どころはやはり非常に爽快な殺しの描写である。というのもマッコールはただの元CIAでは済まされない人間だ。彼にはスーパー洞察力があり、瞬時に状況を計算してなんと殺しの所要予定時間を割り出すことができる。「〇秒だ」と死刑宣告をし、トレードマークの腕時計でストップウォッチを起動させ、場を活用しつつ一切の無駄なくシステマティックに仕事を完遂する様はまさにヒットマン*1

 

カッコよすぎる!!!!!!!

 

幼少期にツボだった仮面ライダーアクセルを思い出し、長らく忘れていた子供心?男心?が疼きまくった。

 

全部見て、個人的な好み度合は「1=2>3」。アクションは2に軍配が上がり、1は映像と雰囲気とストップウォッチの描写が一番良い。3は敵が弱すぎるという点に加え、全体的に暴力描写とマッコールの狂気具合が増していて、しっかりホラー映画の色味を帯びている部分も多かった。やや違和感があった。

 

マッコールは1でラスボスをじわじわ甚振って殺すという、「制裁」だけを目的としたスピード感のあるヒットマン的仕草というよりも殺し自体を楽しむシリアルキラーのような行動をとっているが、3作目ではそれに近いことを序盤のモブにやっている。中でもラスボスを手にかけるシーンはかなり狂気的で、相手が薬物過剰摂取で悶え苦しむ様を楽しんでいる。あえて拘束していたロープを解いて、逃げるラスボスを歌いながら追いかける。死を確認した後、ふと近くに転がっていた林檎?を拾い、齧りながら歩き去っていく。ここは、シリアルキラーのような、とかではなく本当にシリアルキラーになっていた。怖すぎる。2は被害者が親しい仲だったゆえ私怨がこもって「やりすぎ」になるのは分かるとして、3はちょっとそこら辺が分からなかった。

 

でも基本的にはオモロイです。

 

 

私は楽しいアクション映画と認識して観ていたのですが、観終わった後にこChihoKさんが書かれた解説記事を読んでみたらえ!?となってしまいました。凄すぎるし、やっぱり世界というか知識ってデカすぎる。なんというか、総合芸術なだけあって映画の情報量はすごく多いし、それを理解できるようになれるのだろうか、なれるとしてもどれだけ時間がかかるんだろうとか、なんだか少しモヤってしまいました。学校行こうかな。

 

 

でわ おやすみなさい。

 

*1:もっとも彼は雇われの身ではなく、すべての殺しは自らの道徳観と意思のみに基づいたボランティア活動の一環である。