おはようございます。
- 💿Squarepusher - Do You Know Squarepusher (2002)
- 💿Ruins - Pallaschtom (2000)
- 💿Ruins - Tzomborgha (2002)
- 💿Riverside - Anno Domini High Definition (2009) 👀
昨日行われたM-1グランプリの感想。滑らかな文章にまとめるのがメンドクサイので、一組ずつ書いていきます。
まずは敗者復活戦から。
- 華山
溜めた割には弱かった。序盤の射的あるある?みたいな部分は笑いどころなのかフリなのかよく分からなかった。「なんで祭りの最中にりんご丸々一個食わなあかんねん」は芯ついてて面白かった。にこらすにパワーが集中している。 - ぎょうぶ
ハナクソを食べない理由について議論するしゃべくり漫才。下品だけど面白い。為国のズレた一言「まずいもんな?」、澤畑のツッコミを待たずしてじわじわと広がる笑い。客の心の中に「そもそも汚いだろ」というツッコミを構えさせ、満を持して澤畑が代弁する。綱渡りの喩えも笑った。 - ロングコートダディ
伏線回収とか言われているが、回収の仕方に意外性が無かった。 - ニッポンの社長
ニッ社にしてはちゃんと漫才してた。ネットのフェミニスト(=ミサンドリスト)にこぞって叩かれそうな漫才。言い過ぎの笑い。後半の展開が面白い。田代まさし面白すぎる。タイムオーバー音ハメは狙ったのか分からないが流石に笑ってしまった。「爆笑が、爆発する。」てこのこと? - 20世紀
つかみ面白すぎる。両者共にノリノリなコント漫才。ベタというか読める展開ではあるものの、ずっとニヤニヤしながら観てた。 - ママタルト
予想できない角度のボケ/ツッコミが盛り沢山で面白い。ハンモック、麻婆豆腐、熊とか情景が思い浮かんで楽しかった。時事ネタ・マイク担いでの刺股ボディーガードも面白かった。 - ヘンダーソン
冒頭からバキバキのボケ・子安。和風な「テテレー」、解像度の低いアッコさんがツボだった。最後の盛り上げてからのスカしはかなりテクニカルで凄かった。 - 豪快キャプテン
ほぼ声量のゴリ押しのように思えた。「死んでほしいの俺に?」からは面白かった。 - 鬼としみちゃむ
かなり面白いしゃべくり漫才。鬼沢さんのハイトーンがよく通る。「しみちゃむ~」「お前さ」で助走があってその後にちゃんと面白い言葉が飛んでくる。リズミカルで楽しい。どっちがツッコミか分からなくなったw - スタミナパン
一番好きかもしれない。麻婆が放つ「ほんとにうんちしてま~す」があまりにも面白すぎる。「ほんとに」。トシダの力強く至極真っ当なツッコミもくだらなさを際立たせている。「するなよ、うんちを」とかいう倒置法。間のボケも面白い。 - トム・ブラウン
もう漫才とは別の笑い。このイカレ具合でちゃんとウケてるのが本当に凄い。どうやってこんなの思いつくんだ。リズム天国みたいな絵面。後半、ツッコミ端折って次のループに入ることで笑いが持続してて考えられてるな~と思った。何回も観た結果、布川のカラスみたいな相槌から面白く感じてきた。 - エバース
めちゃくちゃ面白い。ひたすらワードセンスと話術で魅せる正統派しゃべくり漫才。ケンタウロスというテーマからはやはり笑い飯のサンタウロスを思い出してしまう。サビ前、上座、戦闘タイプなど高威力のキラーワードにやられた。 - ナイチンゲールダンス
コント漫才。繋がりのあるやかましいボケが好き。ハイトーンのなかるてぃんとドスの効いたヤス、声色の相性はバツグンでボケ/ツッコミも分かりやすい。 - オズワルド
安定した面白ささえあるが爆発力に欠けている。 - ドーナツ・ピーナツ
つかみの「強豪校のリベロ」「すっぴんのピエロ」が頭に残ってしまった。 - きしたかの
どうしても緩急の無い高野の大声が目立ってしまう。笑いどころのピークが早くてあとは右肩下がり。 - シシガシラ
ハゲいじりでお馴染み。ラブソングが純粋に好きな脇田(足利義満)と、髪の毛を想っているんじゃないかとイジる浜中。白々しく「どういう歌でしたっけ?」と脇田に歌わせ、ツッコミもしない浜中の表情だけで笑いを生むといった美しいスタイル。アンジャッシュのようなすれ違いの面白さがあり、会場全体を巻き込んだ笑いが確かにあった。 - ダイタク
「親父のえげつないボウリング戦績を自慢する」というネタ。そもそもの事実が面白いパターン。戦績を発表するときの溜めが効いている。 - ななまがり
ななまがりの奇抜な発想は本当に大好きで何度も感銘を受けている。しかし突飛なボケはその突飛さゆえにシナリオから浮きすぎてしまうし、それゆえ羅列の形にならざるを得ない(一応ビート板で伏線回収っぽいことをしているが中途半端に終わっている)。森下の最大火力を食らわす手段としての自己紹介フォーマットに頼らず、もう少し漫才に馴染む自然なものも欲しいと思ってしまう。でもラストイヤーか…The Second期待!! - バッテリィズ
ニュータイプバカのエースが北海道の観光地に対して愚痴を言いまくる。ツッコミを標榜したボケだ。相方の寺家はそれに困惑する。納得できなくはない絶妙な角度で突っ込んでくるのが面白い。 - フースーヤ
ここまで貫かれると伝統芸。コロコロコミックを読んでる気分。ジャックが毒で自爆するところの滑らかな動きでプロだな~て思った。Perfumeか否か確認するだけの時間があって面白い。
敗者復活枠はシシガシラが勝ち取りましたが、個人的にはエバース、スタミナパン、ナイチンゲールダンス、ヘンダーソンが好みでした。
続いてファイナルの1st。
- 令和ロマン
こんな面白かったっけ。去年の敗者復活戦で観たときは世間一般の反応に反してそこまで?と思っていたんですが、とんでもなかった。つかみどころかせり上がりから自分たちの世界観に持って行った感じ。ボケのくるまはチュートリアル徳井の狂気とかザキヤマ、インディアンス田渕、ファイナルで並んだヤーレンズ楢原にもある執拗さとか色々混ざったオールマイティなボケ。笑いどころがとにかく分かりやすい。相方のケムリは感情があって親しみやすいツッコミがちょうどいい。コテコテ感が無くて好き。ボケの数は言うまでも無く、ただくるまの話術に引っ張られるままだった。 - シシガシラ
決勝でも懲りずにハゲいじり。つかみからバッチリ。やっぱり会話の間とか喋り方は凄く安定していて流石だったが、やはりハゲ縛りのワンウェポンは賞レースだと弱かったのか。「入り乱れたルールの中をハゲだけスーッてすり抜けてる」てところ面白かった。 - さや香
期待通り正統派しゃべくり。石井がキレ出してからボルテージがさらに上がっていって、最後までちゃんと面白かった。とても気迫が溢れた漫才だった。 - カベポスター
強迫という名のおまじないを語るエピソードトーク的漫才。テーマが良い。安定感はあれどやはり笑いどころが少なかったように思う。「みーちゃんは校長のこと校長って読んでんねや」「校長が叶えられる範囲しか書いてないよな?」「この中にずっゼリがいるわよね?」とか面白かった。オチ噛んだのちょっと勿体ない! - マユリカ
中谷の反応がいちいち面白い。「ズッキンズッキンプッチン不倫です、ポッピーン」で驚きながら胸ぐら掴むの笑った。ノーシンピュアのくだりはかなり爆笑した。とても緩急があったが、前半が弱かったように思える。 - ヤーレンズ
テンポがとにかく良くボケを大量に詰め込んだ漫才。ツッコミで回収できないほどのボケの量だが質もずっと高い。どうしてもボケ・楢原に目がいくが、ツッコミ・出井(出電ではない)のワードでもかなり笑いを取っている。「しゃがんで立つ!」「ゴスペラーズのドラム」とか面白すぎる。 - 真空ジェシカ
トレンディなワードやミームを数多く引用した、まさに今を生きている漫才。呪物コレクターのつかみから面白かった。審査員側との感覚の乖離が敗因なのだろうか。 - ダンビラムーチョ
決勝に行って歌ネタというかほぼアカペラというかビートボックスというか。途中からどういう感情で観ればいいのか分からなくなった。自分は両方の曲をしっかり覚えていたから面白くは感じられたものの、知らない人にとってはさっぱりでハテナマークだったと思う。 - くらげ
単語の羅列にしか聞こえない。裏切りどころも弱い。あまりにもワンパターンだった。3回戦でイノシカチョウがやってたブラジャー連呼のやつくらいがちょうどよかった。ブラジャーのメーカーなんて全く知らなかったけど落としどころもウケたし。アキネイターは古い。 - モグライダー
「どう転ぶかわからない」。転ばなかったのか、悪い方向に転んだのか。構成は「さそり座の女」と異なり二人の掛け合いのスパンが短くなっている。一方的にともしげにしゃべらせるタイミングが少なく、勢いというかハラハラ感が削がれているように感じた。松ちゃんの91(基準の令和ロマンが90なのに)は謎。
最終決戦。
- 令和ロマン
つかみから拍手笑い起きてて空気作りから完璧、長いフリに見合うウケも取り、「トヨタにこんな人いません」→「吉本にはこういう人がいます」、ここで思わず爆笑した。ケムリが絶対面白いこと言うだろうな~みたいな間があって、期待以上のツッコミが返ってくる。自嘲も入りつつ、完成度が高く、何より一本目より強い爆発があった。 - ヤーレンズ
麺ジャミンバトンのネタ。どっかで観たことあったけどやはり面白い。楢原のやかましさは変わらず。「ラーメン屋じゃん?」のところはちゃんとウケていて良かった。散りばめられた駐車場関連のボケも丁寧だし、出井との息もピッタリだった。 - さや香
ボケ/ツッコミを逆にしてきたので最初は期待したが、フリが長すぎてあれ?となり、後半の畳みかけを期待したがそこまで爆発せず湿気ったまま終わってしまった。「見せ算」の発想は面白かった。最初の説明から分かりやすい笑いどころまであまりにも長く、意見が衝突してからのブチギレパートもなかったので、個人的にはからあげ4以上によくわからないネタになってしまった。多分ロングバージョンがあると思うので、それを観たい。
最後に令和ロマンとヤーレンズが拮抗したのは納得、どちらが優勝してもおかしくありませんでした。でもやっぱり最初にデカい基準を作ってしまった令和ロマン、ほんとに凄いし怖いです。来年も出る(ホント?)と言ってたので連覇楽しみです。真空とさや香も期待しています。令和ロマンおめでとう!!!!!!
- - - - - キ リ ト リ - - - - -
今日の「1日1ラ」は、00s・601位・Riverside『Anno Domini High Definition』!
①トニックメジャー/マイナーを行き来するほろほろしたピアノ。だんだんクロスフェードして5+5+4=14拍子で刻むギターとモダンなバンドサウンドが近づいてくる。ボーカルが入るたびに楽器は止むという古典的なロックンロール風の編曲。シンセやオルガンも混じっているので典型的なプログレサウンドになっている。ギターはちょっとメタル風味だ。ともあれポップで聴きやすい。
②キャッチーな6拍子のリフ。フリジアンドミナントのフレーズが重なってよりモーダルで東洋的な雰囲気が増す。7/8拍子でリフの回転周期が早まりバースに移る。フレージングに関してはToolに似ている。Rushというべきか?3:39~変なクワイアと思いっきり音をぶつける。5:07~ぐちゃぐちゃし出す。後半、ちょっと音が多すぎる。
③歌始まり。トニックペダル。金属的なヒューンて音が気になる。単音+オクターブという至ってシンプルな音選びでメタル的な刻みをかまし、オルガンが乗っかる。イントロが終わりまたバースに入ってもまだベースは変わらない。リフがウキウキなリズムで展開しスキャットと共に盛り上がり、ブラスまでもが加わる。しかしベースは変わらない。アシッドなシンセ、ストリングス、音色が多いもののあまり統一感が無い。とここでベースが動き出すがハーモニーの動きは質素で大した開放感も得られない。うーん。5:53~ベースが先導して3連フィーリングのリフを展開。ちょっとDream Theaterっぽくなった。C→D→Eとキーが全音ずつ上がる構成は良かったがぬるっとしすぎで高揚感はそこまで。
④悲しげにエコーする歪み抑え目のギター、ボーカルと2分でしっとりした空気を作り上げてから泣きのギターがぐい~んと入る。Pink Floyd的プログレ。また谷からの山、今度はオルガンがソロを取る。そしてベタなメロディのユニゾン。静と動を繰り返しているはずなのになんだかダイナミクスが足りない。多分コンプされすぎだ。後半の流れも微妙だ、と思っていたら8:33~13×3+9=48(12/8×4)とMeshuggah式のリズムパターンが出てきて興奮してしまった。がそれ以外はあまり面白味が無い。
⑤7+3+7+4=21拍子、という中々見ないタイプの複合変拍子。結構元気に盛り上がっている。Obsession。なんかコテコテだ。6:15~5拍のポリメトリックな刻みシンプルだけど大好き。ちょろい。ラストパートはエレクトロ的なビルドアップをじわじわ続け、ヘンテコなサイケ空間を生み出す。こんな終わり方なのか…。まっすぐメタル方向に走って行って欲しかった。
総合:ポップなプログレ・ロック/メタル。ちょっとごちゃついているがボーカルのおかげで聴きやすく仕上がっている。若干音選びが安直、リズムに特化している訳でもなく叙情的な展開も尺の割に少ないので、聴きごたえはあまりなかったように思える。
お気に入り:①⑤
今日はここいらで、おやすみなさい。