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知らん楽器の二重奏に一目惚れしたデイ【今日の吸収 #146】

おはようございます。

  • 💿skillkills - Chunk (2020)
  • 💿Toumani Diabaté With Ballaké Sissoko - New Ancient Strings (1999) 👀

今日の「1日1ラ」は、80s・473位・Toumani Diabaté With Ballaké Sissoko『New Ancient Strings』

 

①琴とハープの間みたいな弦楽器の二重奏。左が主旋律担当、右が伴奏担当。明るい。美しい音に癒される!曲はワンコードでなだらかに進む。とはいえ、速弾きでテクニカルなフレーズやピチカートのような奏法で緩急をつけたりしているので、飽きずに聴き通せる。西洋的な価値観に当てはめて考えるとリディアンスケールで書かれている。②マイナー。移動ラ♭/固定シ♭の音がちょっと低いことに気づいた。微分音だ。所々ペンタのようなフレーズがあって意外と聴きやすい。日本の節とのシンパシーも感じる。③便宜上リディアン。しかしそれだけでは説明がつかず、たまに固定シとドの間の音が鳴っている(ギターでいうチョーキングみたいな奏法を使っているのかもしれない)。普通のリディアンにスパイスが足され、より繊細で表情豊かな音の重なりを作り出している。なお、後半にかけてこの微分音の登場頻度は少なくなっていく。瞑想的な曲全体にささやかな「流れ」をもたらしていることがわかる。④先ほどと同じく便宜上のリディアン。分かりやすいモチーフが繰り返し提示される。モチーフの終わり(音が伸びるところ)でウッドブロックみたいなパーカッションがさりげなく加わる。⑤四七抜き音階を意識的に用いている。そのためとても和風で聴きやすい。⑥なかなかの速弾き。半音のぶつかりが良い。途中でシャッフルとストレートを段階的に行き来するリズムのアハ体験があって面白い。もしかしたら違うかも。⑦リディアン。キレのある演奏。ベースというか低音のアグレッシブ度が2%くらい上がって主音以外を弾くようになる。⑧初めてコードに動きがみられる。今まではFだけだったけど、Amも。楽しい音のキャッチボール。

謎の楽器の正体はコラでした。かなり原始的な見た目をしていますね。西アフリカ発祥の伝統的な楽器で、ハープとリュートのハイブリッドで21弦もあるみたいです。演奏動画で見ると、意外とデカくてびっくりしました。自分がコラ持ってたら下のでっかいボディにステッカー貼りたい。…と言いましたが、コラは神聖な楽器なのでそういう扱いはNGっぽいです。

あと、このアルバムに参加しているToumani DiabatéとBallaké Sissokoはどちらもマリの著名なコラ奏者(グリオというらしい)みたいです。他の作品も聴いてみたいな。

総合:アフリカの民族楽器・コラの美しい音色がこれでもかというほど堪能できる一枚。ワンコードで落ち着いた曲が続くがどの曲も非常に味わい深い。面白い。

お気に入り:③⑥

今日はここいらで、おやすみなさい。