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魅惑の素数拍子【今日の吸収 #14】

おはようございます。今日は寒い寄りの涼しい日でした。

B. C. Manjunath(以下Manjunath)とMattias IA Eklundh(以下IA)がコラボ曲『Primality』について語り合う動画がアップされました。

『Primality』はManjunathとIAのコラボで作られた、素数(=Prime)の変拍子で構成されているインスト曲。Manjunathはムリダンガム担当、IAはギター担当です。途中のタカタカ言ってるのは「コナッコル」という南インド発祥・カルターナカ音楽のリズム言語です。ジャンルは…カルターナカプログレメタル?遠く離れたジャンルの融合は楽しいですね。

IAが憧れのManjunathに、インスタのDMで自身の作品を誉められたことがこのコラボのキッカケだそうです。動画冒頭からIAはその敬愛ぶりをアピールしています。

IAの概要欄には 「Sometimes the internet can be a wonderful thing... / インターネットは時に素晴らしいものである…」と書いてあります。スウェーデンとインドが繋がるなんて素敵ですよね。

Manjunathは変拍子について「この類の複雑な音楽は誰でも作れるけど、さらにグルーヴしていて、情熱がこもった音楽を作るとなると別の問題。」それに対してIAは「それは難しいね。俺はすごいんだ、俺は出来るけどお前らには分かんないよな。…みたいなスノッブになるのはとても簡単だけど。やっぱり皆に楽しんでもらいたいよね。」と語っています。あくまでもリスナーを想定した音楽だというミュージシャン精神、流石です。

IAはManjuにサウンドエンジニアPramath Kiranの手助けを得て録った動画・音声ファイルを送ってもらい、「宝くじにあたったみたい」と言ったり、「あなたは何でもできる、あなたは魔術師だ」とべた褒めしています。

ムリダンガムはC♯~Eの音域で良く響くというのも初めて知った情報でした。

また、謙遜しながら「私のコナッコルを曲に入れてみるけど、Manjuがダサい、そのやり方じゃないと思うなら(曲から)なくすよ。」とIA。(この動画は音源公開直前に撮られた?)Manjunathは「個人的には、特に決まったやり方はないと思っているよ。私の言葉がすべてではないからね。」と言っています。コナッコル含むインドの伝統音楽は口伝であるが故に学び方が体系化されておらず、幾分か指導者の考えに委ねられる面があるようです。

また、「コナッコルは"言う"のではなく"歌う"方が良いといつも言ってるよ。」「私はクリックだけじゃなくて、メロディーと一緒に練習してるよ。」と参考になる発言もちらほら。

お互いの名前を呼び合うパートについても言及。IAが不思議とコナッコルの音節の流れで59/16拍子を思いついたらしいです。私が言っていたように彼らも「くだらない(silly)けど、なかなかカワイイ(quite cute)」と思っていたようですw。

IA「俺はどんな名声と富(fame and fortune)にも興味がない。ただ成長したい。イカした(kicking my butt)ことがしたい。」かっけ!!!将来これ言いたいなあ~。

最後は"100%"行われるいつの日かのライブを楽しみにしている、という形で締めくくられました。多分生では観られないでしょうが、私も楽しみです。

今日はインターネットが生んだ素晴らしいコラボレーションについての話でした。おやすみなさい。