なるたけ遠くに逃避計画

THE ULTIMATE ESCAPE PLAN

メスを入れて価値観の凝固を防ぐ

 

Oasisについて、1st『Definitely Maybe』を再び聴いてみたところ新たな発見があった。大味なプロダクションが苦手すぎて(もはや嫌いの域に達していたかもしれない)、初期の彼らの魅力はメロディにしかないと勝手に決めつけていたのだが、少なくともにおいてはハーモニーの操作が非常に優れていることが分かった。例えば、《Live Forever》には明るいI△で始まるバースと暗いVImで始まるコーラスの対比・コーラス終わりのIVM7とそれに対するメロ・アウトロにかけての滑らかな転調が、《Supersonic》にはハーモニックリズムの緩急・隠れたダブルプラガル・伏線としてのIII7がある。これを把握したからやっぱ凄い!最高だった!という訳ではなく、今までスルーしていた彼らのハーモニー面にようやく解釈の可能性を感じ、他の曲も改めて聴き直したくなったということ。あ~、しばらく時間かかりそう。