なるたけ遠くに逃避計画

THE ULTIMATE ESCAPE PLAN

HEKOMU TVによる軽リスニングログ:Archspire、Drain Gang

 

  • Mayhemの来日行きそびれた…。Incantationは行きます。

 

  • 今年はハードコア、何らかのダンスミュージック、現代音楽の現場に足を運んでみたい。あとラテン音楽系も…あれば。

 

  • メモ:70年代後半~80年代初頭にパンクから悪魔音階が流入、メタル側が取り入れてスラッシュ~デスが生まれる。電子音楽においては嚆矢であるKraftwerk『Trans-Europe Express』('77) に影響を受け、テクノ文脈でCybotron『Enter』('83) ~ アシッド・テクノ~ハードコア・テクノ、ヒップホップ文脈ではAfrica Bambaataa《Planet Rock》('82) ~Dr.Dreら西海岸勢~メンフィス・ラップと広まっていく。

 

  • 本常詩音《水沫》
    本日のようつべレコメンド。Jacob Collierっぽい微分音転調を織り交ぜた劇的に緩急の激しい音響すらも従える、声の芯の強さ・カラフルさ(またポストプロダクションでの遊ばせ方)に驚嘆した。壮大な物語の断面をほどよい説明度で描いたアニメーションの質感も音楽同様に素晴らしい。

 

  • Archspire『Too Fast to Die』
    竿隊三人=パガニーニのケルベロス、殺戮マシンのドラマー、T-ウイルスを射たれて狂暴化したTwistaによる、脳筋馬鹿テクニカル・ネオクラ・デスメタル・バンドの5thフル。Necrophagistが打ちたてた「誇張しすぎた無窮動クラシック」とメロデス~ブルデスの融合型に少々のメタルコア要素を加え、快楽中枢を増幅した結果生まれた化け物。彼らにとってのオーバープロダクションは、エクストリーム・メタルの第一目標「非人間化」を果たす重要ないち過程として機能しているだけでなく。商業的需要とも結びついている。時代の産物?というわけである。私は前作『Bleed the Future』を一周したことしかなかったが、抱いた印象はほとんど同じ。期待通りの作品だった。明確な相違点は、平均の曲尺が1分ほど伸びたこととドラマーくらいか(聴き込んでいないのもあって細部はわからないが、ドラムに関しては抉るような密度のダブルキック技がなくなってやや味気ない…とは思う)。前作に引き続きリズムに対する工夫がみられ、反復単位が短いとはいえ無窮動のなかでも不規則な分割・シンコペを取り入れたり(②⑥⑦)、ブルデス由来であろう複雑な変拍子展開をみせたりしていた(③⑥⑧)。注目したいのは表題曲⑧《Too Fast to Die》の1:39~における「ハイパーメジャーを意識したグルーピング*1」だ。拍子分割は「6563+653+662」、合計は48=6/8×4。前後も6/8なので自然である。ただ、ここにはハイパーメーターである6/8を意識したタイムキーパーがおらず、初見では確実にそう捉えられないため、意図的な構造なのかどうかは不明。まあ、意図の話はともかく、こういうリズムは機械的な拍節感とおそらく相性が良いし、何回も聴き直せる深みのある聴取体験にも繋がる*2から、個人的にはもっとやってほしいと思った。

 

  • Gravity Boys『GTBSG』
    Drain Gang改名前の1stミクステ。以降にリリースされるメンバー個人の作品よりも荒く混沌としたサイケ音響に浸れてひじょ~に良かった。フェイバリットは好きな順にBladee《Carwash》、Ecco2k《Hold Me Down Like Gravity》、Bladee《Im Lost》。Tohjiの元ネタってFutureとDrain Gangなのか。

 

*1:Meshuggahの場合は、基本的にハイパーメジャーが大きいうえに反復的な拍節が確認できる=ポリメーターとして解釈できるが、こちらはその条件を十分に満たさない

*2:一方で快楽主義の側面が失われることにもなる?