なるたけ遠くに逃避計画

THE ULTIMATE ESCAPE PLAN

毎日投稿再開とそれに伴う近況報告

 

昨年末あたりからインターネット上で活動する気力を失っていた。その大きな理由は間違いなく成人式だ。んなこと言っても普通に考えれば、たった一日の短いイベントに参加したぐらいではこんなにも引き摺ることはない。数か月ほど近況報告を全くしていなかったので、この機会にいろいろ書いておこうと思う。

 

中学時代、私は生徒会長だった。とは言っても自慢できるような功績は何もない。コロナ禍真っ只中のどんよりとした空気と生ぬるい閉塞感の中にしては、それなりに頑張った方ではあると思う。ともかく、そういうことをしていたので、成人式の実行委員会にも誘われた。去年の夏ごろ、市役所から電話が来た。私に勧誘がくるらしいということは風の噂で既に知っていたので、答えは既に決めてあった。一生に一度しかないこの機会、折角なら断るより受けてみよう、と。ある意味社会復帰の第一歩としても。「新成人代表」として人前に立てるようなステータスでは決してないが、堂々としていれば誰もツッコんでこないだろう。

 

初回のミーティングでは元副会長の同級生Aを除いて全員が初対面。そのおかげか堅すぎず緩すぎないビジネスライクなテンションで良かった。二回目には式本番の役割分担を決めた。流れで「新成人代表の言葉」を書かされ読まされそうになったので、必死に断った。流石に自分の言葉を話すなんてことはできないので、書かれた文を読むだけの司会に立候補した。それ以降も滞りなく毎月の会議を経て、やがて成人式当日に。私は一度も噛まずに司会の仕事を務め終え、ひとつ過去を清算した。お辞儀のときにマイクに頭をぶつけることもしなかった。

 

裏口から会場を出ると、出入口付近がスーツと振袖であふれかえっている。男女比率としては五分五分くらいだろうが、振袖の色合と体積のせいで女子が実際の3倍くらい多く見える。人波から懐かしい顔を探し出して、ふらふらと話す。どうやら皆うまくやっているらしい。一流大学のキャンパスライフを満喫しているとか、声優学校に通っているとか、建築業に就職して社長と仲良く飲んでいるとか…。もはや何をしているかではなく、誰もが上り調子にだったということに、やられた。本当のところは分からない。自分に似た境遇の人や去勢を張っている人もいたのかもしれない。でも、少なくとも私には、全員が輝いて見えた。個人個人というよりも、その雰囲気に精神を削られた。人生で初めて感じえた凄まじいパワーだった。

 

何事も起きることなく、終わった。想像通りだった。そもそも、こうなることは最初から予測できていた。というより、無意識下ではわかっていた。「新しいことがうまくいっている感じ」の裏にうっすらと隠れていた劣等感に気づけなかった。この劣等感自体は昔から、このブログを始めたころからあったが、まだ赤ちゃんサイズだった。二年間引きこもっているうちに大きく育ち、成人式実行委員会をきっかけに爆発的に毒が強くなった。インターネット体力が減ったのもこのせい。浮上さえできなくなった。でも今となれば、成人式のあれこれが結果的にマイナスかというと、そうでもない。

 

「行かなければよかった」とも思わないが、純粋な意味で「行ってよかった」とも思わない。少しひねくれた「行ってよかった」。なぜなら、このままではいけないと思うきっかけに、行動を起こすバネになったから。なお、そのバネが作動するきっかけになったのは、4月下旬にあった中学時代の部活仲間との会合。ここでようやく劣等感ゲージが完全に溜まりきったのである。ひどく時間がかかってしまった。

 

最初に、自立に向けてバイトの面接に応募した。単発からいける若干質の良い派遣といった感じだが、最初の一歩としてだから正直なんでもいい。文章を考えて練習して、本番に臨んだ(緊張しすぎたため、帰宅後に腹を下した)。そんで受かった。今週からいってきやす。楽しみ。

 

次は作曲。今までなぜか避けてきた公募にチャレンジしてみる。選んだのは手っ取り早いボカロの「第28回楽曲コンテストプロセカNEXT」。テーマが「ダークな曲」なので、最近吸収したばかりのブラックメタル(っぽい)要素を入れてみている。ボカロには珍しいチョイスだと思うし、どういう反応が来るのかが楽しみ。ちなみに8割くらい完成しているので期限にはおそらく間に合う。

 

そしてこのブログでは、毎日投稿を再開する。どんなに情けなく実が無い日でも何かを発信する。内容はせめてツイート以上でありたい。クオリティはともかく、とりあえずは発信それ自体を目的にしたいと思う。現実で引きこもっていてなおインターネットでも引きこもってしまうと、救いようがないし。せめてここだけでもということで。

 

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