なるたけ遠くに逃避計画

THE ULTIMATE ESCAPE PLAN

ディメンシ

 

話題の『地面師たち』を観た。不動産詐欺集団の物語と聞いて、MY OTSUMUが追いつけるかどうか不安だったが、全然大丈夫だった。予測可能なベタ展開が続き、眉間に皺を寄せるような頭脳戦は無いに等しい。個人的には、気軽に楽しく観ることができた。演技も良かった。コミカルでキャラの立った(=記号的な)登場人物の言動は模範的だったと思う。石野卓球の劇伴は、詐欺師集団の拠点が地下室なことも相まってか雰囲気にマッチしていて良かった。脚本は微妙。続編を前提に一区切りつけたような不完全燃焼感があって、どこに着地させたいのかよく分からなかった。特に主人公のシナリオはきっぱりと終わらせてほしかった。マニラに飛んで復讐を果たす→自首→自殺するとかでどうにかケリを。病室の何気ない会話が最後なのはちょっと物足りない。「もうええでしょう」?もうええか。